第395回(ひまわりNO212)「日本の宝が売られる」「贋作者ハン・ファン・メーヘレン」

2019.2.10寄稿

「食いたいだけ食って、飲みたいだけ飲んで、糖尿病になって病院に入っているやつの医療費は俺たちが払っている。公平ではない。無性に腹が立つ」「タラタラ飲んで食べて何もしない人の分の金を何で私が払うんだ。だから、努力して健康を保った人には何かしてくれるとか、そういう動機付けないといけない。」

つまりこの人が言いたいのは「不摂生で病気に医療費、あほらしい」ということ。この口汚い発言は糖尿病患者に向けられたものだが、発言者は誰かお分かりか??分かりますとも、これだけ品のない物言いの出来る男は一人しかいない。麻生太郎でしょ。正解!!

この麻生が又してもやらかした地元福岡での講演会でのこと。少子高齢化問題を取り上げたはいいが、出した考えが汚らしい曰く「いかにも年寄りが悪いみたいなことを言っている変な野郎がいっぱいいるけど、それは間違っていますよ。子どもを産まなかった方が問題なんだから」そしてこれを非難されると、「誤解を与えた。私(達夫婦)は子共を2人しか産んでいない。私を含め、産まなかった方が問題だと言うつもりで言った」と弁解した。そのすること、成すこと、その面相含めてこれほど醜悪な男は他になしと私は思っているから、上記の発言している仏頂面の写真と、アメリカに行ってペンス副大統領にすり寄る時のニヤケにニヤケた時の写真をここに並べてその差を示したいが、コピー代が惜しいいのでまあ止めておく。ところで麻生に子共が2人いると分かったところで、思い出したことがある。それは放送タレント(と言うらしいが)の松尾貴史の指摘するもので、松尾によると、麻生の娘婿はフランスの水企業ヴェオリア社の役員をしているそうで、この水企業に東京都は水道料金の徴収作業業務を委託しているという。そしてこの会社は、浜松市が2017年に下水道部門の運営権を売却した会社なのだという。もっとも浜松市はこの2月、市民の反対を受けて、市長が民営化を延期するとはしたけどね。さてここに元参議院議員副議長で弁護士の角田義一の発言を紹介する。角田は安倍を、国を滅ぼす亡国の宰相だとして3つの理由を挙げるが、その1つが「種子法の廃止、水道の民営化、漁業法や森林法の大改悪。すべて外国資本、多国籍企業に”日本の宝”を身売りするものです。私は愛国主義者だからそれらは許さないよ。」というさて、「ルポ、貧困大国アメリカ1 」(岩波新書)で日本エッセイストクラブ賞と中央公論新書大賞をW受賞した堤未果の「日本が売られる2 」には麻生が国際交渉の場でも何でもないワシントンのシンクタンク「戦略国際問題研究所」のイベントで「日本の水道はすべて国営もしくは市営、町営だが~全て民営化しますよ。」と約束する場面が出てくる。ここで、先の副議長が言う「日本の宝」の一つが身売りされた訳だ。民営化された水道企業の恐ろしいい結果(例えばボリビアでの)を知り、その他安値で売りに出されている「日本の宝」のあれこれを知れば、売国的行為の主が他ならぬ安倍やら麻生であるとわかる。

昨年の11月、胆振東部地震で被災した厚真町の農家を応援しようと、昔札幌の青果店で働いていて、今は熊本で移動青果店を経営する31歳の社長が、「きたあかり」他の厚真産のジャガイモを無選別で600キロも、通常より高価格で仕入れた。私は日常の食生活に関してはジャガイモ、餅、そば、刺身、そして寿司があれば文句無しの口で、そのジャガイモはふかしたてではなくて、一晩おいて冷たくなった奴をいくつかに切ってガスレンジで焼き、焦げ目のついたのにバターをつけて食べるのが一番好き。だからこの美談、偉いもんだと感心しつつ読んだ。ところでジャガイモは1598年ジャガタラから渡来したからだと例えば「広辞苑」は書く。これ本当か??どうもそうではないぞ、従来のジャガイモ説は疑わしい点が多々あるぞ、とするのが加藤文三の名著「民謡歳時記(上下)」。だが、それは今置いて、今年の2月に入って変わったことが起きた。香港にあるカルビー子会社の工場でポテトチップス用にフランスから輸入したジャガイモの中に、なんと第一次大戦(1914〜18)時の手榴弾が混ざっていたという。泥中の不発弾がイモとともに収穫されてと言うことらしい。前代未聞の話だが・これから後も起こる話ではなかろう。この記事切り抜いてイモの本にはさんだが、いい機会だからベルトルト・ウラファーの「ジャガイモ伝播考3 」を紹介しておこう。さらにこれを補うものとして伊藤章治の「ジャガイモの世界史4 」(中公新書)2008、840+税)を出しておく。補うという意味は、ウラファーの本はウラファーの死後発見された未完の原稿をまとめたものだからだ。

国内で最大規模と言うフェルメール展が1月東京であった。17世紀のオランダ画家で、現存する作品が35点前後、その中から9点が来たのだから看板に偽りなしだ。私は見に行けなかったが、「図書館と共に」の会の上野治美さんが、図書館関連の講習で上京した序でに、図録を「ふくろう文庫」へと買ってきてくれた。感謝感謝!!

図録と言えば、室蘭大使の元宝塚の夢輝のあさんからは、先日「奇跡のガラスを生んだ華麗なるバロヴィエール一族」展の図録をこれまた「ふくろう文庫」にもらった。夢輝さんは黒光ひさ市議の娘さんで、ひさ女史は我が「ふくろう文庫」の支援組織「ふくろうの会」の会員だ。フェルメール展に行けぬ代わりに私はDVDで「ナチスの愛したフェルメール」を観た。観始めてすぐに、あーこれは「ハン・ファン・メーヘレン事件」がテーマだと気付いた。この事件かいつまんで言うと、1889年オランダ東部の古都デヴェンターに生まれたハン・ファン・メーヘレンなる男が長じて画家になり、更に時を経てあろうことか贋作者になり、つまりは彼の描いたフェルメールが本物とされて、ナチの大物ゲーリングに買われ、これが祖国オランダの至宝をナチスに売るとは売国奴と言う話に変化して〜という話なのだ。私がこの贋作者を知ったのは、もう60年くらい前、昭和36年に関楠生(せきくすお)が訳したゼップ・シェラーの「贋作者、商人、専門家5 」(河出書房新書)を読んでだった。今はこの事件を知るに最もいい本は長谷川公之の「贋作者、汚れた美の記録6 」中の「迫真のフェルメール画面に塗り込められた復讐の打算」だ。映画の方は史実と違う所がちょっぴりあるが、悪くない出来だ。私が始めてフェルメールを観たのは、フェルメール初来日(いつだったか忘れた)の時大阪でだ。炎天下、おまけに途中で土砂降りの夕立というおまけ付きの過酷な5時間半を耐えてだった。それでもオランダへ行くより安上がりだと思いながら列に並んでいたものだ。

  1. 堤未果.ルポ、貧困大国アメリカ .岩波新書(2010) []
  2. 堤未果.日本が売られる.幻冬社新書(2018) []
  3. ベルトルト・ウラファー.ジャガイモ伝播考.博品社(1994) []
  4. 伊藤章治.ジャガイモの世界史.中公新書(2008) []
  5. 関楠生.贋作者、商人、専門家.河出書房新者(1961) []
  6. 長谷川公之.贋作者、汚れた美の記録.アートダイジェスト(2000) []

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