山下敏明さんのあんな本、こんな本

司書独言136

○月○日 正月早々のニュースで、オーストラリアのシドニー空港を飛び立った、カンサス航空の旅客機の翼に、ナント体調3mのニシキヘビがしがみついているのに、巡航高度に達したあたりで客が気付いた。,,、が、パプアニューギニアの首都ボートモレスビーに着いた時には、低温にさらされて死んでいた由。読んだ私が「蛇年だと言うのに、この蛇いきなりHeavy(耐えられない)な体験したもんだなあ』と言うと、我妻さんがクスリともニコリともしないで、「まあ、いいか、50点」と言う。

その晩新聞の切り抜きをしていて、川柳欄を見ると、「親父ギャク寒くはするが暑苦しい」と言うのがあって、私はHeavy(しょげた)になった。

○月○日 蛇と言えば....蛇が原因の地名を思い出した。鎮西八郎、つまり源為朝が黒髪山で大蛇を退治、その鱗を牛に積んで旧長崎街道の宿場町浜津に来たところ、恐怖から牛が突然死んだので、その頭を埋めた…で、付いた名が牛頭で今の佐賀県小城市の牛津町。牛津といえば思い出すのは大学町Oxford=オックスフォード。Oxford=雄牛が渡らされた所で、つまりOx=(去勢された)雄牛+ford=浅瀬・港・津で、この二つを足して牛津=Oxfordとくるからイヤハヤ、明治人いやひょっとして中国人か?の頭の働きは自在だね。

○月○日 何度でも見たい映画は?と訊かれると、私なら山田洋次が脚本の「椿姫」。オペラ好きの温泉芸者の恋の成就の物語。ナニシロ、登別温泉の第一滝本館からはじまって、第一の奥にあった旧北大の診療所が出るかと思えば、支笏湖だ、札幌の薄野だ、女満別だと北海道満載の上、役者がいい。運転手役の加藤健一、有名な舞台俳優とは知らずに観て、イヤいい役者だと感歎、芸者役の今はビヤ樽ポルカ風の松坂慶子もいいし、絶品なのは加藤の兄に扮するすまけい。間にはさまれるオペラシーンには、二期会とやらの秋山恵美子が出て...と言った具合で、文字通り涙有り笑い有りで何度見ても幸せになる。いい映画は主役、傍役皆いい。

○月○日 日時は忘れたが,上京の際飛行機の時間調整に岩波ホールで1985年作「オフィシャル・ストーリー」を観た。アルゼンチン軍事政権下の政府高官の妻の悲劇で,彼女は家庭では最上の夫たる男が,実はリンチの親玉である事を知る,と言うもので,名優ノルマ・アレアンドロが出てた。この女優、去年末観た「瞳は静かに」に実に十数年振りに出てた。ま、それはともかく「岩波ホール」の総支配人の高野悦子女史が亡くなった。私はこの人に何の恨みもないが、彼女の「黒龍江への旅」を読んでウンザリした事がある。と言うのは彼女の父親と言うのが旧「満鉄」の技師で、いわゆるエライ人の部類だったらしいのだが,旧満州生まれの彼女が故郷を訪ねる式のこの回想の旅は、その父親の威光というかコネというかをふんだんに使って...と私には受け取れるもので、「この人意外に日本の満州での行為に何の負い目も感じていないんじゃないの」と思ったのだった。読後感は不快だった。

○月○日 旧満州で思い出したが,歌手の加藤登紀子の父親もハルピンにいた人だが,父親はおいて、いつぞや飛行機で加藤と一緒になった事がある。そこへ駆け出し中らしい歌手が3.4人相次いで挨拶に来たが,その時の加藤の尊大な態度に呆れた。呆れたと言えば,加藤の歌う「知床旅情」を聴いた某自然保護活動家が(名は失念)が『知床を守ろうと言う矢先に、〜飲んで騒いで丘に登れば〜とくるんですからどうも発想がねー』と言ったのを思い出すが、これは森繁の責任だろう。

○月○日 森繁で思い出すのが、文化勲章。大薗友和著「勲章の内幕」(社会思想社)に「〜森繁は歌舞伎や舞踊の世界を除き,大衆演劇からは初の受賞であり,本人も”新しい分野を切り開いた”と感慨深げだったが,”本人は勲章大好き人間で,当時の首相は早大の後輩海部敏樹,其の背後に竹下元首相がいて、当時の選考委員の早大名誉教授・倉橋健への圧力が効を奏した”と言う〜批判も少なくなかった」とある。竹下と言えば,歴代首相の(議事堂内)の肖像画の竹下の描き手は、これ又文化勲章の平山郁夫だ。

○月○日 今回「ふくろう文庫を支える「ふくろうの会」が、共同通信社から表彰された。ふくろう文庫が賞を受けた訳で、今までの寄付者全て、観に来てくれた人、全てに感謝します。

 

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