山下敏明さんのあんな本、こんな本

司書独言(162)

⚪️月⚪️日 「つるむ」なる言葉は普通は動物の交尾や人間の合体を指すものだが、私はこの言葉が嫌いだ、というのは「警察隠語類集」や「符牒六千語」などの、いわゆる隠語辞典では、この語は「共犯関係を結ぶ=共犯者」となる

我々も別に辞典の助けを借りなくとも「あいつは⚪️⚪️とつるんでる」といった具合に悪い意味で使うのが普通だ。この「共犯者の」の感じが私は嫌なのだが、その最たる例を見た。

⚪️月⚪️日 ご存知、パワハラで辞職した前大阪府教育長の中原徹。橋下の友人で弁護士なるこの男、橋下がかばったけれども府下41市町村の教育長が全員一致して抗議したため、引っ込まざるを得なかったが、そのダメ男を橋下は今度はパチスロ機メーカー最大手のセガサミホールデングスの役員に就任させた。この会社カジノ推進派で自治体のカジノ事業への参入を図っている会社の由。それにしても、いやしくも「教育」に携わった人間をギャンブル企業に押し込むとは!!橋下と中原のこの「つるみ具合」、聞いて肌寒くなる。

⚪️月⚪️日 と、7月号の原稿をここまで書いて止めたのが5月14日。3日置いて5月17日の「大阪都」構想で橋下はこけた。「あたりき、たりき」だ。オヤ?国語に厳密な人から、「当たりき、しゃりき」でないの?と言うだろう。これは近世以降に職人などが「当たり前」を歯切れよく洒落て言ったのが始まり,序でだが「当たり前」は「当然」のことだが、これを「当前」と書く人が居て、これが「当たり前」と読まれて「あたりまえ」が生まれた訳。

⚪️月⚪️日 それは了解!として、何故「たりき」か。昔、室中から栄高を通して「神田」なる体操の名物教師が居た。勤務の長さが物語って校長より偉いから、毎朝朝礼で校長のあとに登壇して「お昼のサイレンがドンと鳴ったら」とか「真っ白い純白のシャツを着て」とか珍妙な訓話をする。いつぞや南部陣屋での夏期水泳で、忘れ物のシャツだか,申股だかを摘み上げて,「ここに、”莫大小”と書いてあるが誰の物か?」と問うた。この字は「メリヤス」だが、先生知らなかったのだ。とは言え実直な人だから誰にも愛された。この先生が体操で号令をかける時「前へ進め、ヒダリ・ミ」と言うのが早口で縮まって「タリキ」となったと言うのが先輩たちからの伝承。で、我々栄高出身者は語呂合わせ的に「あたりき たりき」と言う。

⚪️月⚪️日 こけた橋下曰く「維新の顧問弁護士にでも雇ってもらいますよ」。明治初期報酬300文のもぐり代言人=弁護士がいて、これを三百代言と読んだが、橋下、中原輩はこれより落ちる弁護士だな。弁護士とくれば裁判だが、刑事訴訟法に「司法取引」を導入しようとの妙な動きが出て来たな。これ米映画で時々見かける物で、何やら不透明な感じのものだが、用語解説を読んで呆れた。米国の「司法取引」は自分の罪を認める代わりに、量刑などを軽くしてもらう制度。しかし日本で導入しようとするのは「他人にの罪を明らかにして、自分の罪を軽くしてもらう制度」だと。となるとどうなるか?当前自分の罪を軽くしたいとの動機で嘘の証言がされて、多数の冤罪が生まれる,だと。イヤ,ハヤ。

⚪️月⚪️日 昔渋谷のトルコ料理店でペッパースープを出された。一皿にすりつぶした唐辛子100本分(誤植にあらず)が入って居て、完飲すると店の壁に名前を刻んだ銅版画が張られる仕組み。渋、辛,塩っぱい大好きだから喜んで挑戦したが、頭から無駄な湯気を出しただけで半分程でギブアップ。それが最近インドではアッサム「ブート・ジョロキア=幽霊唐辛子」なる世界一辛いものがあると知った。現地の人は副菜として生で食べる由。一口噛むと辛いのを通り越し、痛くて鼻毛まで痺れるとある。鼻毛までってのがいいね。食べてみたい。

⚪️月⚪️日 芥川受賞の時、石原慎太郎に噛み付いた田中慎弥の作品は読んだことがない。私の文学観と余りに違うからだが、その田中が「宰相A」を描くと言うのは、田中にさえ現今の政治が妙に写っていると言うことの証しだろう。

⚪️月⚪️日 自民党が憲法審査会に呼んだ憲法学者を含む3人の参考人全員が、戦争法案を「違憲」と断じた。これに菅官房長官が「全く違憲でないという著名な憲法学者も沢山いる」と負け惜しみを言うので、若手弁護士の会が調べてみると(調査方法は省くが)「合憲」と明言している憲法学者は3人だけで、この3人「宰相A」の所謂「お友達」だ、と。これ笑えるね。

⚪️月⚪️日 善悪共に似たもの同士が集まるのを「類は友を呼ぶ」と言うが、橋下と松井中原、石原と猪瀬、宰相Aと菅以下諸人、を見ると、全く本当だと納得させられる。諺に嘘はないなあ。

 

 

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