第221回  五木寛之のおすすめ本4冊

`03.10.30寄稿

学生達が我が家に集まって、飲みながら話をするのが、室工大在勤中の1週間の中5日間の常態であったが、そんな時、「談(はなし)」が偶々(たまたま)ロシアの話になると、私は必ず、次の2つの話を枕にしたものだ。 続きを読む 第221回  五木寛之のおすすめ本4冊

第222回 風呂の話の本

`03.12月12日

過ぐる11月30日、日曜日、「第7回、ふくろう学校冬季特別宿泊講座」と銘打って、お泊まり会をした。場所は、白老の厚生年金保養センター、集う人40人.これは不肖私が、校長を勤める気の合った者の勉強かつ懇親の会で、生徒会長は、落語長屋の大家にして、自ら、落語家として「山椒亭小粒」の芸名を持つ、御存知、弁護士の芝垣美男さん.事務局長は「道新」の敏腕通信員にして、道新「comini(コミニ)」の記者、して又「図書館サービスに期待する会」の世話人代表の安藤薫さん。 続きを読む 第222回 風呂の話の本

第223回インカ文明と「インディアスの破壊についての報告書」


`04.2月寄稿

「同じく、これも断言するが、私は数えるのも面倒な程、多くの場所で、スペイン人たちが、手当たり次第に、ただ気紛れからインディオ達の男や女の手と鼻と耳を削ぎ落としているのを目の前で見た。又私はスペイン人達が、数匹の犬をけしかけてインディオたちをずたずたにさせようとしているのを見たし、実際に大勢のインディオが、犬に苦しめられているのも、目撃した。 続きを読む 第223回インカ文明と「インディアスの破壊についての報告書」

第224回 買春、売春を考える本

`04.2月24寄稿

今出たばかりの「近代帝国日本のセクシュアリティ1 」なる本を読みにかかっている。

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著者は中村茂樹。明治の政治家達の蓄妾(ちくしょう)問題から始めて、書名通り、近代日本が、帝国主義的植民地政策を押しすすめていく過程で、行った先々、中国やら朝鮮やら、台湾やらで、日本の男達が、現地の女性達に如何なる態度を取ったかを論じ、合わせて、日本にいた外国人と日本の女性との関わり方にも言及し、つまりは、男達の「性」に対する諸々を論難する...と言った趣の、すこぶる真面目な本で説得力満点の感じだ。 続きを読む 第224回 買春、売春を考える本

  1. 中村茂樹.近代帝国日本のセクシュアリティ.明石書店 (2004) []

第225回 「本の話」ができるまで、装丁の本

`04.3月19日寄稿

昭和61年(1986)に室蘭工業大学では、付属図書館を一般市民に開放した。それまでは、卒業して地元の企業に入った者が必要に迫られて、借りに来るのを除いて、普通の人々が図書館入って来ることは絶えてなかったから、これは一応画期的なことであった。 続きを読む 第225回 「本の話」ができるまで、装丁の本