司書独言122

2023.12月寄稿

○月○日 津波学者山下文男が12月13日87才で没した。「津波ものがたり」「哀史三陸大津波」「近代日本津波史」、そして有名な「津波てんでんこ」と私は彼の著作を全部読んできた。今回の津波の時には文男は入院中で、病院の4階にいたが、驚くべし、そこ迄来た津波にあわやさらわれる所を、カーテンに捕まって助かったと報道されていたっけなあ。思えば未曾有の津波の破壊力を、死ぬ前に実感出来たというのは、津波学者としては本望とすべき体験だったかも知れんな。

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第314回「神品」「清明上河図」複製本の展示

2011.12月寄稿

12月13日の午前中は忙しかった。朝、図書館に着くとUSB(?)から電話です、と言う。出ると「八木ですが」と名乗られて、後で分かったが、この人、USBだかのアナウンサー。その八木さんが言うには、毎日テレビ夕刊(?)を」やるのだが、これは地方紙のニュースから話題を拾うもので、ついては12月2日付け『室蘭民報』の朝刊に出た「竜とドラゴンの違いは?ー元市立図書館館長山下さんが講演、沼ノ端小学校で」を取り上げたいのでいいかーと言う。

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司書独言(121)

2011.11月寄稿

○月○日 11月18日から20日迄の3日間、「第1回ふくろう文庫特別展inモルエ中島」をやった。最終日には駐車場が満車になる程で、「ふくろうの会」の広報担当の妙女が掃除の人に「いつもコンナに混んでんでますか?」と訊いたら、「いえ、今日は文化的催しをしているからです」との答えで、それ即ち「ふくろう文庫展」だから、これは嬉しかった。モルエの寺島所長は、自ら解説のコピーを大量に作って配ってくれる程の熱心さで、この協力には感謝以外の何物もない。 続きを読む 司書独言(121)