第405回(ひまわりno221)R・シュトラウスと近衛秀麿 木村梢と邦枝完二

2019.11.10寄稿

今年はドイツの作曲家リヒャルト・シュトラウスの没後70年にあたるとの記事を読んだ。英国のオスカー・ワイルドの戯曲を元にしたオペラ「サロメ」で知られる人だが、日本にもいささか関わりのある人だ。

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司書独言(212)ふくろう親父の㊙︎日記PART186

◯月◯日/ 人間生きていても碌なことはないと常々思っているが、それでも「戦争」にとられずにすんで良かったなとは思う。最近では「大学入試」なるものも、とうの昔に終えていて助かったなと思う。何故って、今の「大学入試改革」なるものを見てごらんなさい。受験生苦しめるのが目的かと思えるような内容のものだ。元文科省の下村とか楽天の三木谷らがこの改悪策の推進者だ。

◯月◯日/東大の英文学者教授の安倍公彦が、根本的な問題は「入試を外注することだ」と言っている。民間業者に入試を丸投げにして、公平性が保証される筈がない。

英語の民間試験では4技能テストがあるが、最重視されるのは「話す「話す力=スピーキング」。安倍教授は「多くの人が高度な読む力を持つことが民主主義社会の土台だ」として「読む力があってこそ,書く力、話す力が増す」と言う。正論だ。スピーキンが最初に来るのはおかしい。

◯月◯日/此処まで書いて思い出したことがある。大学1年目の時、クラスに年上のSが居り、すでに流暢(?)な英語をしゃべっていた。ところが我々の思いと違い、Sがしゃべるたびにウイン教授が露骨に嫌な顔して一語一語たしなめる。その「たしなめ」は「君の英語は教養がない」で分かった事はSはGI(=アメリカ兵のキャンプ)でアルバイトをしており、そこで覚えたやりとりでいわゆるスラング=俗語を連発していたのだ。教養のない野卑なアメリカ兵の会話だもの、ウイン教授が眉をひそめたのも無理はない。

◯月◯日/香港で「マスク禁止」の緊急条例に反発するデモが止まらない。これでまた思い出す事がある。昭和40年代初め、全国の大学で民主化を求めての学生運動が起きた。室工大でもその動きは出て、多くの無防備な学生が身を守るためにタオルを顔に巻いてデモをした。この時大学側は「やるなら顔を隠さず堂々とやれ」と言ったが、そういう大学行政が大学運営上の諸々を非公開で隠し続けているのが原因での学生側の抗議だったのだから、これはお門違いの早い話がイチャモンだった。香港でのデモの始まりは国側が「逃亡犯条例」なんてなおっそろしいものを出したからだ。

◯月◯日/ウミガメの産卵場がプラスチックゴミで覆われる一方、幼いウミガメは極小プラを飲み込んで死ぬ、とカメもご難続きだが、ナイジェリアのオグボモショの王宮で飼われていた「アラグバ=長老の意」なる名のカメが344歳で死んだとの記事が10月初めに出た。カメ学者はカメの平均寿命は100歳前後だから、この話は眉唾とする.然し、古来「亀鶴の寿」という。日本式には「鶴は千年、亀は万年」の意だ。344歳を厳密に言う必要はあるまいて。

◯月◯日/亀と言えば「亀六つを隠す」なる言葉がある。敵に襲われると亀は頭、尾、四肢の六つを隠して身を守る。これからして坊さんになろうとする者は、修行の妨げとなる煩悩に抗するべく六根(=目、耳、鼻、舌、身、意の感覚)を押さえて身を守る意になる。亀でさえ身を守る。いわんや、民主主義を、守ろうとして独裁に抗する人達が完全武装の国家権力に対してマスクをつけて身を守る位(ゴーグルも催涙ガス用だという)、何か問題か。隠蔽する国側が「マスクで顔を隠すな」なんぞと、よく言うわ!!ではなかろうか。

◯月◯日/知り合いの奥さんがこぼして言うには「この間子供に買い物を頼んだら気をきかしたつもりで、頼みもしない物を沢山買ってきたの」と。「で、どうした」と聞くと返してやるのも可哀想だからそのままにした」と。私なら返しに行かせると思いながら 「この子安倍に似てるわ」と思った。「何の話?」私が言うのは例のトウモロコシの話。菅の説明ではトウキビの「害虫被害で供給不足を補う」ために275万トントウキビを買うという話。「害虫被害?」聞いた事はないと思っていたら、ナンノコトハナイ、これ米中貿易摩擦で売れなくなった、つまり、アメリカで余ってしまったトウキビを売りつけられたと言うもの。

◯月◯日/この話、誰も頼んでいないのに余計な物をワンサカ買ってくる点で、先の子供の話に似ていないかね。頼みもしないのにと言えば、戦闘機の瀑買いもそうだ。しかもこれ、国がこれから何年もかかってローンで払うんだってよ。つまり税金でだ。これからの子供は大変だ。戦争になるに関わらず、アメリカ産の中古戦闘機のローンまでのしかかってくるのだから.

◯月◯日/ローンと言えば今回の台風19号の被害はすさまじい。家倒壊、家屋浸水、それらのローンの残っている人がどれ程いるやら。それなのにあの、いつもふてくされた顔で口をとんがらしてしゃべる自民党の二階が「(被害は)まずまずに収まったと言う感じだが」と発言した。あの惨状を見て「まずまず」と言うかね。そしてこれも非難されると「日本がひっくり返るような災害から比べればという意味だ」と強弁した。

◯月◯日/こう言うのを「人非人=ひとでなし」と言うのではないかね。人を思いやる心情のかけらもない人間。「日本がひっくり返るような」と言うが、安倍のおかげで既に「日本がひっくり返ってしまった」と指摘する識者も沢山いる。「自分たちがひっくり返しておいて」何を言っているのか!!と言う感じだ。しかしまあこういう人間を支持して一票を投ずる人は何を考えてんだろうね。

◯月◯日/二階の人間味ゼロの発言が報じられた翌日。台風で釜石での試合が中止となったカナダのラグビーの選手たちが、市内の被災地での泥かき他に協力したとの記事が出た。この温情、これが人間と言うものだ。二階との差は東京スカイツリーとやらの最上階との違い位あるのではないか。カナダと言えば9月末、総選挙の最中、トルドー首相が私立学校の教師だった2001年に顔を茶色に塗ってパーティーに出たことが発覚、「人種差別主義者」だったと知れた。顔を黒く塗って黒人に扮した写真も出た。趣は違うがモラルの低さでは二階と同じで、ラクビー選手の国の首相としてはふさわしくない。

◯月◯日/顔を黒く塗るのは。黒人差別とは、今や人権意識を持つ人間の常識だが、日本でも去年だったが名前は知らないが、今夏チャン先生の俳句講座とやらで甲高い声を出している小柄な司会役が、顔を黒塗りにしてテレビに出て、無知振りを笑われると共に人間性を疑われた事がある。この司会役のお相手もどこやらでセクハラ発言をして、その下劣さが指摘されたが、今その記事の切り抜きが見当たらないのでここで止めておく。

◯月◯日/ここで過去この台風についての武田砂鉄の発言を思い出した。台風15号の時気象庁が最大限の警戒を呼びかけていた当夜、安倍は下村の次男の結婚式に出ていた。安倍はまた2014年広島豪雨の頃ゴルフをしていた.2018年の西日本豪雨の時、被災地兵庫の出身のくせに西村康稔経済担当相は「赤坂自民亭」で飲んでいた以上を指摘して武田の結論は「この政権は防衛費を膨らませる一方で、毎年発生する自然災害には、どこまでもおおざっぱな対応をとる」。この指摘、先の二階の態度を見るにつけ、当たっていると思わざるを得ぬ。因みに武田は「紋切り型社会」(朝日出版社、2015)で第25回「ドウマゴ文学賞」を受けた人。

◯月◯日/作家中島敦の生誕110年だそうで、横浜で文学展が開催中との記事が出た。記事には国語の教科書で中島を知った人が多いだろうとある。だが私には国語で習った記憶がなく、世界史の須賀先生に教わったとの記憶が強い。昭和20年代後半の栄高で私が国語を習ったのは広島高師出身のYと東北学院出のSだったが、私流に言うとこの2人文化度が低かった。序でに生意気言うと、室工大出の数学のMと小樽高校出の英語のHは教科内容は知らず2人共教養がなかった。

◯月◯日/先に言った文化度を私流に言えば、小説なら小説、絵なら絵を心底生活の基として楽しむといった姿勢だろうか。須賀先生にはそれがあった。世界史の時間、先生が当の世界史の合間に、自分が読んでいる本について語る話は、私にとって本当に刺激になった。仏の作家ヴィリエ・ド•リラダンを知ったのも先生のおかげだ。中島敦もそうした話の中で出たと思う。

◯月◯日/中島敦に話を戻すと私が大学に入って直ぐに、東大英文科の先生たちが中心となって全5巻の「中島敦全集」が出た。50部限定と言う大変なものだった。私は早速予約して、池袋に行く途中の護国寺の前あたりにあった発行所の文治堂書店まで、東大農学部の西片町の下宿から歩いて取りに行った。今でも大事にしている。敦の作品で私が一番好きなのは、稀代の弓の名人、紀昌が主人公の「名人伝」だ。

◯月◯日/教養がないと言えば、名古屋の河村市長。「あいちトリエンナーレ2019」の「表現の不自由展、その後」がやっと開催されたと思ったら、当日会場の前にプラカードを持ってあぐらをかいた。これを見た愛知県知事のなんとかがツイッターとやらで「呆れた」と言ったとの記事が出た。同感だ。それにしても、当節この河村といい、テコンドーの会長といい、教養を感じさせない悪役面の多いこと。これに麻生、菅、二階と並べていけば、悪役専門の人材派遣会社が成り立つんではないか。

 

司書独言(211)

◯月◯日/女手一つで息子2人を小学校教員に、娘1人を道庁職員に育て上げた本人から聞いた話。離婚の原因は亭主のギャンブル。結婚するまでその気配も見せなかった男が、家の中から金目のものは全て持ち出す、親戚から借りまくる。・・・

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第404回(ひまわりno220) 誠の外交を目指した朝鮮通信使

2019.10.8寄稿

過ぎる9月28日(土)「ふくろう文庫ワンコイン美術講座」の第61回目として、「朝鮮通信使-先進文化を伝えた-」をやった。40名程度の来聴社が熱心に聞いてくれてやった甲斐があった。 続きを読む 第404回(ひまわりno220) 誠の外交を目指した朝鮮通信使