司書独言(183)

2017.3月寄稿

◯月◯日 漸く春めいた感じのする日もある今頃を「鷹化(たかか)して鳩となる」と表現すると中国の古書にある由。春の穏やかな陽気が猛々しい鷹をも柔和な鳩に変えてしまうと言うことか。仲々詩的な諺だ。 続きを読む 司書独言(183)

第375回(ひまわりno191)「地方自治と図書館」「怪優佐々木孝丸」他

2017.3月寄稿

私は去年11号の「司書独言」で、図書館の民間委託について、愛知県田原の森下元館長の「受託企業は人件費の抑制で利益を生んでいる」との言を紹介した。これに関する事だが「トップランナー方式」なるものがある。民間委託などでコストカットを進めた自治体経費水準を交付税算定に反映するものだ。日本図書館協会はサービス低下や職員の非正規化、低賃金化につながるとして、この方式を導入する事に反対するとの見解を去年発表している。 続きを読む 第375回(ひまわりno191)「地方自治と図書館」「怪優佐々木孝丸」他

司書独言(185)

○月○日 私は新聞に今まで出会ったことのない苗字が出ると切り抜くことを常としているが、最近の収穫は,①石水(いしみず)。我が国華厳宗再興の主・明恵上人が住んだ二間の草庵を「石水亭」と言うが、それを偲ばせる苗字だ。登別温泉の「石水亭」は我が「ふくろう文庫」を支援してくれる野口秀夫社長率いる野口観光の本拠地なことは、室蘭の人ならご存知の事。② 黒飛(くろとび)。何やら猿飛佐助が暗闇に潜んでいるような面白い苗字。いわれを知りたいものだ。 ③ 肉倉(ししくら)。肉置(ししおき)は肉づきで、肉置豊か、とか肉置たくましきとか使うが、この苗字、いかにも食うには困らぬと言った裕福な感じだ。  続きを読む 司書独言(185)

第377回(ひまわりno193)「土方与志・梅子」棟方志功

2017.5.9寄稿

今、5月9日火曜日朝4:00、外は暗い。日が出る迄と、ストーブを点けてこれを書き始めている。5月12日から21日まで、東京の紀伊国屋サザンシアターで福山啓子作の「梅子とよっちゃん」が上演される。演ずるのは青年劇場。 続きを読む 第377回(ひまわりno193)「土方与志・梅子」棟方志功