山下敏明さんのあんな本、こんな本

第011回 大女優マレーネ・ディートリッヒを偲んで

`92.5.15寄稿

かって独裁者のヒトラーは、アメリカでユダヤ人の監督フォン・スタンバーグと組んでいた女優マレーネ・ディートリッヒに、ドイツへ戻るなら、ブランデンブルグ門を通ってベルリンへ入る凱旋パレードを約束しようと誘いましたが、彼女はそれを拒んだ上、第二次大戦中は米軍に属して、前線慰問を行うなど、反ナチス活動に大きな働きをしました。

私が1人の偉大な人間としての彼女に心を寄せるのも、主としてこうした行為によってですが、女優としての彼女に対しては小学校の頃からのファンでした.昭和23.4年小学校5.6年の時に、千才町の「日活館」(現須貝アミューズ会館)で観た「砂塵(さじん)...酒場の歌手フレンチーに扮した彼女が、保安官役のジェームズ・スチュアートに肩車してもらって、挙銃を撃ちまくるシーンは今でも覚えています。

又荒くれ男 ジョン・ウエインとランドルフ・スコット2人を相手に、酒場女給チェリー役を演じた「スポイラース」は「セントラル劇場」(現なかよしラーメン店」うら)で観ましたが、面白い事、無類でした.この2本もう一度観たいと思うのですが、残念ながらビデオ化されていません。

さて、この大女優のマレーネ・ディートリッヒが、先の5月6日に90才で亡くなりました.ニュースを聞いて感無量ですが、追悼の気持ちを込めて彼女を知るに良い本など4点を、私の愛蔵のものから選んで紹介しましょう。

①は、伝記作者と称する人たちに、出鱈目ばかりを書かれることに業(ごう)をにやして、彼女自身が書いた「自伝」です「ディートリッヒ自伝1

②は、日本人による敬愛の情あふれる出鱈目でない伝記ですこれは廉価版が「現代教養文庫」(社会思想社)に最近入りました。「愛しのマレーネ・ディートリッヒ2

③は、1972年、実に彼女71才の時に「ニューロンドンシアター」で行ったライブのビデオです。ピートシガーの「花はどこへ行った』など全15曲、どれも正しく絶唱(ぜっしょう=このうえなく優れた歌)です。1万円と高いので、すすめるのに気が引けますが、御勘弁を!!

④は、彼女の代表的持ち歌の「リリーマルレーン」を含めて14曲所収のタイトルは「マレーネ・ディートリッヒ」というCDです「リリー・マルレーン」はララ・アンデルセンをはじめとして何種か集めましたが、聞けば聞く程、ディートリッヒが一番と分かります。(株)エフ・アイ・シーEX-3049¥1,500


  1. マレーネ・ディートリッヒ.ディートリッヒ自伝.未来社(1992) []
  2. 高橋暎一.愛しのマレーネ・ディートリッヒ.社会思想社 (1992) []

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