`92,2,14寄稿
栄高校が、栄町にあった昭和30年頃には、海岸町の栗林本社近くから、本輪西の現ウインズ前辺りを往復するポンポン蒸気船がまだあって、私の級友には、それで通学している者もいました。また夏ともなれば、栄高では、何艘(そう)もの「ハシケ」を仕立てて、全校生徒を乗せ、これ又、ポンポン蒸気船に引かせて、港を横切り、今は日石のタンクが群居している所、つまり昔は、道内でも、有数の遠浅の砂浜だった「陣屋の浜」で海水浴をするのが常でした。それもこれも、今では嘘みたいな話。というのも、今や国から800億円余りの金が出て、港を一またぎの全長1380mの「白鳥大橋」が建設中だからです。
図書館が、美術館が、通年使えるプールが欲しいと思っている向きには、いくらかまわして欲しいところでしょうが...
それはそれ、これはこれで、この際平成8年完成予定の大橋を想像しながら、橋の本を読んでみませんか。「橋」のことなぞ、むつかしい数式が並んで面白くもないだろうと、早合点してはいけません。「橋のなんでも小事典1 」はタイトルこそ、クイズの解答集めいて、品がありませんが、実に面白い本です。筆者達はお固い筈の工学博士達ですが、中々の風流人揃いで、古今の詩歌や名画を使い、世界の橋の魅力を語って余すところがありません
もう一冊、川田忠樹著「吊り橋の分化史2 」技報堂出版も面白い本です。高所恐怖症の人でも、身の危険を感じずに読む事が出来ます。
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読後橋を見るる目が各段に違って来て橋に行き会うのが楽しみになってくるでしょう。