`92.2.28寄稿
私の父は、相撲が好きで、若い頃には国技館まで出かけたり、勧進元もつとめたりしたそうで、我が家のアルバムには、赤ん坊の兄を抱いた3代高砂親方(2代目朝潮太郎)と193cm、140kgの巨体の横綱男女の川(みなのがわ)が並び、その前に私の両親、後には力士がズラリと控えた写真が残ってます。親方に抱かれたせいか、兄も相撲が好きですが、昭和11.12年頃今の市役所前、現NTTの広場で巡業があったとき、浜町「〜そばや」の並びにあった「小野寺ハイヤー」が、横綱の玉錦を迎えに来た所、身体の重みでパンクしたのを目前でみたことがあるそうです。この玉錦関は昭和13年11月盲腸炎の手術が失敗して大阪で亡くなりました。
さて、室蘭で相撲と言えば、言うまでもなく「若乃花」新番付が決まったのも頃合い。「若乃花」が自ら語った一代記「土俵に生きて1 」を読んでみませんか。
昭和9年「室戸台風」で生家のりんご園が全滅し、それを機に来蘭、貧困の中で素質を見出され〜という話が淡々と語られています。地元の「男岩」こと佐藤勇太氏がスカウトに協力し〜で、私は昔、八幡神社の土俵で、この人を見たことを思いだしました。「若乃花」が照れくさそうに、奥さん役の北原三枝組んだ、「若乃花物語、土俵の鬼」も素直に感動出来る、いい映画です。
- 二子山勝治.土俵に生きて.東京出版局(1989) [↩]