`92.6.30寄稿
インド象は、人間と同じ位の早さで育って、寿命もほぼ同じ、記録では、野生の象で84才、飼われていたものでは、シドニー動物園での69才が最高齢だそうです。オスは14才を過ぎると、1年に一回、3週間程凶暴になるそうで、これはつまり、発情期...スリランカ語ではこの状態を「マスト」と言うそうです。そして,象の一物は,ちょっけい0数センチ,長さ1m程もあり,又睾丸(こうがん=金玉)は片方で2キログラムもあるというのですから,痛快な話ですが,象はつつましいのか,いざという時以外は、これをしまっておくのだそうです。
「しまう??」「どこに??」...象は自分のセックスをへその下の鞘にかくすーつまり、折りたたみ式になったいて,しかるが故に,滅多に見られないものだそうです。
ところが,私はもう20年も前に,多摩動物園で見た事があるのです.足が5本もあるおかしな象だなと,思ってよく見たら,真ん中のものが,ユラーとゆれて,ナント、それが象のポコチンで、我ながら珍なる体験をしたものです。
ところで,享保13年(1728)長崎に輸入された象が74日もかかって江戸まで歩いた事件があり、この「ぞうの大旅行」のきっかけは,時の徳川八代将軍吉宗が象の交尾を見たかったためらしい....。この奇妙なテーマを追った変った本が出来ました。一読象の運命に涙するのは私1人ではない筈です。
「象の旅1 」
- 石坂昌三.象の旅.新潮社(1992) [↩]