◯月◯日 米国俳優のハリソンフォードが9月中旬、「世界気候行動サミット」なる国際会議で「自然を守れないようであれば、自分達自身も守れない」と訴え、大きな歓声をを浴びたと報じられた。
またアンジェリーナ・ジョリーと英国のジュード・ロウが戦争最中のアフガニスタンに乗り込んで戦争中止を訴え、結果一切武器を使わない「PeaceDay=平和の日=9月21日が出来たと出た。偉いなと感心しつつ本屋で週刊誌を立ち読みしたら安倍特集で「安倍の取り巻き芸能人」なるリストが出ている。
◯月◯日 私が知っている名を挙げると、先日死んだ津川雅彦をトップに、中井貴一、米倉涼子、松本人志、らが安倍夫妻のお食事会の仲間だそうな。皆が地球環境だ世界平和だと意気込むことは無理としても、芸能人の志といった点で何だか次元の低さを感じるね。「野太鼓」なる言葉があるが、この連中知っているかな。これ素人のたいこ持ちのこと。安倍の思想、行動に違和感覚えずに、にこやかに会食できるってのはまあ特殊能力だな
◯月◯日 前に、今世紀最初のジェノサイド(genocide=民族皆殺し)とされるトルコによるアルメニア虐殺テーマとしたD・ケルディアンの「アルメニアの少女」を「あんな本〜」で紹介したが、10月1日アルメニア系のシャンソン歌手シャルル・アズナブールが南仏プロバンスの自宅で94歳で死んだ。この小柄な歌手を知ったのは多くの日本人同様1960年公開のフランソワ・トリュフォー監督「ピアニストを撃て」でだ。犯罪に巻き込まれる場末のカフェのピアノ弾きを演じたのがこの人。実に鮮烈で面白い映画だった。
◯月◯日 この人一度室蘭に来た。文化センター(だったと思うが)の一番前に陣取って聞きかつ観た。しわがれ声で興ずるにつれて右足をトンと足踏みするように床を蹴る仕草が印象に残った。この国民的シャンソン歌手の国家追悼式で(10/5)のアルメニア人虐殺を念頭に置いてのマクロン大統領の演説がいい。曰く「彼は人々の虐殺の傷跡を抱えていた」
◯月◯日 月刊誌の「文芸春秋」が小池百合子が選挙の際に公表していた「カイロ大学首席で卒業」を事実無根と素破抜いた。私は出馬した時から小池はニセモノと断じてきたから、何を今更!!だが、その小池と石原の嘘に嘘を重ねた結果が「豊洲開場」とのニュースが続いている。もっとも学歴詐称を指摘されても”はっきりと覚えていない”なぞとヌケヌケとした答えをする小池にしてみれば別に都民を欺いたとは思っていないんだろう。首相はじめとして市長迄、大小の首長の嘘の連鎖。漱石のせりふじゃないが「日本は滅びるね」と言った雰囲気だナ
◯月◯日 さっきマクロンのアズナブールへの追悼の辞を紹介したが、右翼の月刊誌に安倍の津川雅彦へのおくやみが載った。津川は「たかじん」番組にも結構出ていて、まるで国士風に一端の口を聞いていたが、安倍の文章にはこの”お友達”を持ち上げつつ「御疲れさん」と言っている感じのもので鷹揚と言うより何だか殿様がたいこもち対するような塩梅だったな。どうせ誰かが書いたんだろうが、お座なりもいい所の文章だった。
◯月◯日 私は聞いたことがないが、米国にテイラー・スイフトなるポップ歌手がいて、この人、米国のアーティストは多くが政治的立場を隠さないのに、この人は立場を明かさないとファンからも批判されて来た由、それが10月初旬、性的指向や性別に基づく差別は「どんな形のものであれ間違っている」と述べ、更に非白人への「構造的な人種差別が依然としてこの国には存在する」と加え、「これまで政治的立場の表明は避けてきたが、過去2年間に、私の人生と世界で起こった出来事のせいで、今は違う風に感じている」と明言した由。未だ20歳位らしいが、実に立派な文章だ。日本のタレントでこれだけはっきりもの言う人は聞いた事がない。偉いもんだ。
◯月◯日 偉いもんだと言えば。もう1人と言うか1組と言うか、偉いのがいる。2年前に死んだプリンスの遺族達の事。10月に入って、トランプに対して、政治集会でプリンスの曲を使わないで呉れと申し出て「我々はトランプ或いはホワイトハウスにプリンスの楽曲の使用を許可した事は1度もない直ちにやめるよう要請した」と表明した。人種差別者のトランプに自分の曲は使うなと断っているのは他にローリングストーンズ、ニール・ヤング、アデル、クイーンなどたくさんいる由。
◯月◯日 偉いもんだがまた一組増えた。「米国ペンクラブ」がトランプをニューヨーク連邦地裁に訴えた。理由はトランプが自分のツイター他で、自身に批判的な報道を攻撃することが、表現の自由を定めた米憲法修正1条違反だというもの。ペンクラブの会長、ジェヌファー・イーガンは「トランプの攻撃でメディアを敵視する雰囲気が醸成され、殺害の脅迫も受けた記者が政治集会を取材するのに、ボデイガードを必要とするようになっている」と言う。すさまじい。とてもの事 民主国家とは思えない。
◯月◯日 病んでいるのは米国ばかりではない。
ドイツで右翼の政党「ドイツのための選択肢、略称AfD」が教師の政治的発言を生徒や親に密告させるウエブサイトを開設した。知って思い出した事がある。毛沢東崇拝の紅衛兵運動盛んなりし頃、中国在住のフランス人記者の10歳位の息子が、両親が家の中では毛沢東を批判していると学校で教師に訴えた事件。親を密告するとは呆れるが、これ上記の状況と同じだ。中国の学校に息子を通わせるのに危惧を感じたフランス人夫婦は急遽息子を連れて帰国した。
◯月◯日 紅衛兵の気違いがせっかく収まったと思っていたら習近平で又逆戻りの感じだ。中国では「くまのプーさん」の上映が禁止された。理由はプーが習近平に似ているとて習を批判する人たちがプーを使うそうで、それが習には気に喰わないと言う事だと。図体に似合わず度量が小さいと言わざるを得ない。それにしても世界中狂ってきているね。