2023.01.11寄稿
前前回、つまりの(2022年12月号)の最後の方で、こう書いた。『〜それにしても、アベ、小池、そして最近の山際と、平気の平気の平左衛門で嘘をつき続ける人間が引きもきらずとは如何なる訳だろう。
寒心に絶えない状態にあって、アベ、小池、橋本らにことばも鋭くダイレクトに挑む本を出しておこう。適菜収の「おい、小池!ファシストの正体」だ。適菜は本書の「終わりに」で言う。「この四半世紀に渡り、バカを票田とする政治家とバカをリーダーと崇める有権者の強力なタッグが、政治システムを破壊し、日本を三流国に堕としめ結局”こんな世の中になっちまった。”」
NO440が出てやや暫しして耿子から連絡が来た。耿子とはこの「あんな本・こんな本」と「司書独言」を入力してくれている女性で、西方君の賢婦人である。そして西方君とは室蘭工業大学の建築科を出て、安藤忠雄らと並んで、「21世紀の日本の建築を変えた51人」に選ばれた逸材で、この二人は私達が仲人だ。数々の賞を受けて来た西方君を支えてきたのが耿子で〜と戻る訳だが、その耿子からの連絡とは、「適菜収の新しい本が出たがもう買ったか?」で私がまだだと送られてきたのが、202212月25日発売の、つまりは出たばかりの「日本を腐らせたいかがわしい人々1 」だ。今度の本も一読して、狙いは正確、論理の仕方も切れ味抜群、でつまりは「やられてしかるべき人間」が「非難されてしかるべき」理由を挙げられて、読む側が「心から納得する」ように片付けられている。どの文章も「誠ごもっとも」とうなずけて、実に気持ちいい。見事なものだ。私も読後、「今迄「本の話」で取り上げた例えば、スガだの門田だのについて書いた文章をそれぞれの箇所に、貼り付けた。ちなみに「本の話は」私が地元紙「室蘭民報」に33年間書いているコラムで現在1月7日付けで第873回だ。
ところで適菜は、本書の最後の第4章の「いかがわしい”論客”」の最後に、昔「週刊文春」の編集長だった「花田紀凱」を取り上げ「以前、新聞記者の上丸洋一が「『諸君!』と『正論』の研究2 」と言う本で、安倍の政治観が『諸君!』や『正論』からトピックをチェリーピッキングしたものにすぎないと指摘しているが、この先、安倍といういう究極の売国奴を礼讃し続けた『HANADA』『 WILL』などの研究もやっていくべきだ」と書く。(因みにchere y-pickingとは「数多くの事例から自らの論調に有利な事例のみを取り出す行為」の事(学研カタカナ新語辞典))
ここを読んで、そう言えば俺も上丸の本を取り上げたことがあったなと思い出して調べたら、2017年の2月に書いている。これを読んでいない人のためにその時の司書独言共々ここに再録することにする。ことにして、今回はこれで終わりとする。