第109回  ジプシーローズ

‘97.3寄稿

3月の或る日の事、会議のあと席に戻ると、アシスタントのA子が2、3の市民から、「ジプシー・ローズ 」に関する本はないか・・・との電話がきていました。と言い、「ジプシー・ローズって御存知ですか? 」と聞きます。「知ってるよ、でも、どうして急にジプシーロウーズなんだ 」と聞き返すと、なんでも前夜テレビの「知ってるつもり」とやらで、このストリッパーがとりあげられたそうで、A子は「ローズさんの最後が 可哀そうで、私も、もう涙モンでした。」と、目を拭う仕草をします。 続きを読む 第109回  ジプシーローズ

第108回 情愛(阿部定事件より)

大学時代の昭和30年、秋、都電の中で「阿部定来る!」と言う吊り広告を見ました。吊り革にぶらさがりながら「へえー、阿部定は、まだ生きていたのか」と思ったことでした。 この広告、浅草の牛鍋屋のものと思っていましたが、今度調べ直してみて、上野は、稲荷町の「星菊水」という大衆酒場のものだった、とわかりました。 続きを読む 第108回 情愛(阿部定事件より)

第107回  凍土の共和国 

先頃、北朝鮮の(ファン)書記なるエライさんが、南朝鮮に亡命を希望して、北京の南朝鮮大使館に逃げ込むという事件が起きました。そのニュースを聞いて、呆れながら一冊の本を思い出しました。 続きを読む 第107回  凍土の共和国 

第106回 チャタレイ夫人の恋人日本語訳完全版

アンドレア、ハーシッグなる女性ジャーナリストがどんな人か私はしりませんが、彼女が或新聞にのせた「アンデイのわかったつもり?」を私は、全くもって同感の至り、、、という思いで読みました。それは、次のような文章です。 続きを読む 第106回 チャタレイ夫人の恋人日本語訳完全版

第105回 建築家石山修武の冒険と鏝絵

1986年に出た、建築家石山修武の「職人共和国だより_伊豆松崎町の冒険ー」は、実に面白い本でした。伊豆半島は西海岸にある、松崎町での「町づくり」にあたって、自ら参画、あれこれを設計した石山が、体験したことの一部始終を語ったほんです。 続きを読む 第105回 建築家石山修武の冒険と鏝絵