第180回 フランスロマン派文学

`01.3.30寄稿

「貴方、『エルナニ』って御存知?」「エッ、ナニ?」「エルナニ!!」「エッ、それナニ?」。こりゃだめだ。

「エルナニとはね、ヴィクトル・ユーゴー作の戯曲の名前な。」「ユーゴーって、あの『レ・ミゼラブルーああ無情1』を書いた人?」

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「そう、読んだことがなくても、アンリニークインやジーナー・ロロブリジーターの出演になる『ノートツダム・ド・パリ』位観たことあるでしょ。ユゴーはね、文学的には『ロマン主義文学』と言われる文学運動の一派の。まあ、親玉みたいな人だった。そのユーゴーが自分達『ロマン派』の前に立ちはだかる『擬古典派』と呼ばれる大家達を打倒すべく作りあげたのが『エルナニ』なの。」 続きを読む 第180回 フランスロマン派文学

  1. ビクトル・ユーゴーレ・ミゼラブルーああ無情.講談社(1989) []

第179回 スティーヴンスンによる龍馬と吉田松陰

`01.3.9(金)寄稿

「アマゾン.ドット.コム」なる企業がある。インターネットや電子メールで最初は本を売っていたが、今や急成長して、CD.ビデオ.DVD.おもちゃ.ゲームまで売りまくっている。お客は世界200ヶ国に2900万人いる由.そこが札幌に出店して来た.世界で9ケ所目だ。

ところで「テクハラ」なる言葉を御存知か?「セク」では無いぞ。「テクハラ」とは年若なのが、機械をいじれぬ、或いはこなせぬ中年以上を「何でこんなこと出来ないの!」といびることを言う、、、由。先日「ドットコム.どこが混むのと聞く上司」と言うのが「サラリーマン川柳」で入選したが、これも、案外「テクハラ」の部類じゃアンメイカ。 続きを読む 第179回 スティーヴンスンによる龍馬と吉田松陰

第178回 イギリス女流作家の本

`01.2.16 (金)寄稿

先頃、沼の端小学校の図書ボランテア代表の石本景子さんから、ジェーンオーステイン作「エマ」に関する質問が来た。石本さんは表面には出さぬが、本も良く読み、映画もしっかり観ている人で、話をしていると、言うなれば“お〜、おぬし、読んでるのう、おや、汝観てるのう、やるじゃねーの”とこちらが内心つぶやきたくなるような人なのだ。そんな石本さんに答えよう、禄ている矢先に、図書館常連の小林さんが、私に9本ものビデオを貸してくれた。9本の中に、6 本がオーステイン原作のものだった、ナンタル偶然か!!  と今度は、苫小牧ストリ−ラリング勉強会代表で、好学の墨谷真澄さんが、朝日新聞の2月2日付け(夕刊)に出ていたとて、東大教授.岩井克人の「小説.高慢と偏見」と題する文章のコピーを送ってくれた。 続きを読む 第178回 イギリス女流作家の本

第177回 入れ歯の本 浪曲演歌の本

`01.1.17寄稿(水)

大きな声では言えないが、「小指」のことで、我妻さんに二度、ど突かれた。我妻さんとは、我が妻のこと。「小指??女性??貴方が噛んだ??イッヒヒ!!」なんて早とちりをしてくれなさんな。

実は、奥歯が痛んで歯医者に行って、入り口の戸に右手の小指をはさまれ、小指の爪が割れてしまった、、、のだ。それで、そこにガーゼ付絆創膏(ばんそうこう)をはって、つまり小指をカバーして、痛い小指だけを一本立てて、晩酌をしていたら、それをじっと見ていた我妻さんが、「こら、敏明、ざけんなよ」とのたもうて、とたんに一発頭にバシッと来た訳!!  どうして??? 続きを読む 第177回 入れ歯の本 浪曲演歌の本

第173回 お吉写真帳は取っ掛かり本として

`00.11.15(水)寄稿

私は、理科学系,工学系、それに歴史関係の本を読もうとする時、手始めに、子供向きに書かれた本や、それをテーマにした小説から読むと言うことをしばしばする。いきなり、理論、学説で固めた本を相手にするよりははるかに取り付きやすいからだ。逆に、しょっぱなから、学術書を手にして苦労した挙げ句、上記のやり方とは順が違うが、途中で児童書やら小説やらを手にして、理解が容易になったことも、よくある。 続きを読む 第173回 お吉写真帳は取っ掛かり本として