司書独言252

◯月◯日/今日は23日、天皇誕生日で祝日だが図書館はやっている。我妻さんは私を図書館に送った後で、買い物をして帰宅するそうだが、今日はいつも寄る大型食料店によると、模様替えで、今日1日限りの大特価市をやって居たそうな。それで夕食にシャンパンとアワビが出た。特化のおかげだ。

水貝にしたアワビをシャンパンで”たらふく”と言う程たべた。気持ちよく酔って早寝した。

◯月◯日/翌日、早起きして新聞の切り抜きを整理していたら「国際自然保護連合(IUCN、本部スイス)が12月10日に、絶滅の恐れがある野生性物をまとめた「レッドリスト」の最新版を公表した、云々が出てきた。で、それを見ると、いきなりアワビ3種、絶滅危機とある。ドキリ!!でその3種とはクロアワビ、メガイアワビ、マダヤアワビであると。

◯月◯日/私はこの記事、金井紫雲の「魚介と芸術」のアワビに挟んだ。そこには昔から「アワビの片思い」と言うので婚礼などの式には、これを使わず、「蛤」を使うなど色々出ている。そういえば以前私も「本の話」でアワビの事を書いた事がある。いい機会だから、ここに出しておく。(no776だ)因みに「本の話」の原稿は今no880(4月15日分)が新聞社に送ってある。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◯月◯日/米国の女優ラクエル・ウエルチが2月15日82歳で死んだ。テレビドラマを含めると70本以上の作品に出たとある。私も何本か観ているがタイトルは覚えていない。この人、昔の言葉で言えば1960年代を代表する「セックス・シンボル」で、それはそれは立派なオッパイだった。ゴールデン・グローブ賞のミュージカル・コメディ部門で主演女優賞を得たのが「三銃士」だったが、これも観たような観てないような。ただその素晴らしい姿態ははっきり覚えている。

◯月◯日/「放送法」についての文書が立憲民主党の小西洋之によって国会ですっぱ抜かれて、問題になっている。それによると、高市早苗が「そもそもテレビ朝日に公平な番組なんてある?」とか「これから安保法制とかやるのに大丈夫?」と民放と全面戦争になるのではないか」etc発言したとなっている由。

◯月◯日/ ところが、小西に突込まれた高市が、この文章を「捏造」だと言い出した。高市は小西に「捏造でない場合つまり文書が本物の場合は辞職するか」と聞かれたので「結構ですよ」と答えて笑って見せた由。あの女いつも妙な事に。発言してから取って付けたように微笑んでみせる。もっともあれを微笑みと言えるかどうか疑問だが。私はあの顔「口裂け女」よりも気味がが悪い。目が笑っていなくて顔の筋肉がゆがんでいるだけだ。

◯月◯日/人によっては「顔の事は言うものではない」とする人がいるかもしれぬが、私は違う。顔についての表現なくして人間の内面は語れぬ。高市のあの表情はいいと思う人がいるとは思えぬ。私が高市の身内なら「喋った後笑ってみせるのはみっともないから止めな」と言う所だけどね。親、兄弟、旦那などいいと思っているのかね。

◯月◯日/高市の「捏造」で思い出した男がいる。1月号で取り上げた捏造作家の「門田隆将」と「門脇譲」論創社に詳しいが、このデマ作家、先日最近読むべき本として「安倍晋三回顧録」を出している。この本、目下、「モリカケ、他の事件に対してどこ吹く風、他人事的態度で通している鉄面皮な本」として批判されている本だ。あの無責任男のアベの本を勧めるとは今にして尚権力におべっかを使いたいのか、卑劣な奴だ。

◯月◯日/倉敷芸術科学大のチームが岡山県浅口市の「円珠院」なる寺に伝わる約30cm大の人魚のミイラをCT検査などした結果、これは19世紀後半に作られたものと判明した。と発表した。2月8日のニュースだ。頭は綿、上半身はフグの皮に動物の毛を植え、下半身にはニベ科の魚の皮、歯は肉食性の魚の歯だった由。もちろんDNAはなしと。

◯月◯日/「ニベ」を漢和辞典で引いたら、「鮸」(べん)「ニベ科の海魚、イシモチ、ににてそれより大きく、その浮き袋から乾燥食材の魚肚を作る」とある。それで今度は国語辞典を見ると、「鮸膠」と出て「主として鮸の浮袋から作る膠、粘り気が強く、食用、薬用、工業用と用途が極めて広い」と。

◯月◯日/そして、「鮸膠」はその粘着力から人間関係の親密な様の比喩として用いたれた」と来て、そこから「ニベもない=愛嬌や愛想、思いやりがない」になったとある。へえ知らんかった。我ながら教養が足りないねえ。

◯月◯日/「ニベもない」と言えば、先日博多の駅前で、30代のストーカーの男が、元交際相手の女性社員に「にべなく」されて刺殺した。新聞は「ストーカー規制法」云々と言っているがこれで思い出したのは昔読んだ佐木隆三の「殺人百科」。中に女に振られた男が女を付け回したあげく、ナイフで顔を刻む。その傷口がようやくふっ着いた時,また男が現れて、今度は女を殺した上、ふっついた傷口を同じ形に切り開くというすさましい話が出ていたな。

○月○日/みすず書房から「ゾルゲ・ファイル、1941−1945」が出たそうな。みすず書房からは昔「現代史資料・ゾルゲ事件」全4巻が出て、これは大方の図書館にある。私もこの事件には興味があって大体の文献は集めて来た。今回はこの記事、石井花子の「人間ゾルゲ」に挟んだ。ソルゲはスターリンに、ドイツが攻め込むことを正確に伝えたが、スターリンは酔っぱらっていて、その知らせを相手にしなかったと言う話がある。それを知った時、私はスパイの空しさを感じたものだ。

 

 

 

 

 

 

 

○月○日/「岸信千世」なる男が政治活動のために立ち上げたホームページとやらに「家系図」を載せて物議を醸したとのニュース。どこまでアホタンケなのか。一寸した生きてる化石だな。

○月○日/「専守防衛」どこ吹く風で、岸田が自衛隊を地下シェルターにかくまう案を出している。一読して、呆れるのは、国民の逃げ場が何処にもないこと。元航空自衛隊第7航空団司令だったと言う林吉永は「今が最大の危機であると言う認識は作られたものではないかと私は思っています。戦争になるぞという時代精神が浮上し、非戦という発想が後景に退いていることが心配です。」という。

◯月◯日/ 岸田は戦争やりたくてウズウズしているが、それなら、「家系図」の馬鹿男や、パリくんだりまで行って、公費で土産買いに行ったり、女子大生を朝4時にホテルに連れ込む「適材適所」のアホ長男を先頭に、序でのことだ、インキな面したアソウだのスガだのニカイだの、どう見ても国を滅ぼしそうな爺さん連中を連れて、プーチンの所でも行って「剣闘士」よろしくチャンバラでもやってきたらどうだ。

◯月◯日/ 忘れる所だった。女兵士も必要だろうから、これまた、どう見ても好戦的な、タカイチだの、ヤマヤだの、元アナウンサーの「おろかもの」とうなったマルカワだの、イナダとやらもいいよ、要は「戦争は女の顔をしていない」ではなくて、「戦争は女の顔をしている」面々も引き連れて行ってもらいたい。

◯月◯日/ 2月末のニュースだが「はだしのゲン」が広島市の小学3年生用の平和教育教材から外されると出た。教育委員会に問い合わせると、「被爆の実態に迫りにくい」のだそうだ。かと思うと、3月に入って、これ又広島での話だが、教育委員会作成の中学生向け教材の「広島平和ノート」から「第五福竜丸」の記述がなくなるそうだ。その言い分は「資料を最新のものにする必要がある」云々。誰の発案か知らぬが、何を考えているんだろう。

◯月◯日/ そう言えば。昔図書館に配属された男が、一応大学出だったが、「アンネの日記」も「はだしのゲン」も知らず、ましてや「ホロコースト」「ジェノサイド」も知らない、と言う男で本当にびっくりしたことがあった。どうして知らないんだろうと考えても、考えるだけ無駄というもので、これからはこの手の人間が増えてくるのかもな。ここに私所蔵のDVD[第五福竜丸」を出して、心鎮めて今日はこの辺で筆を置くとしよう。

2023.03.12

山下敏明

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