司書独言270回

 

◯月◯日/ 先日、「ノートルダム寺院」の修復が終わったと報じられた.私たち夫婦は昔行った事がある。

薄暗い階段を登りきると堂々とした鐘楼が現れた。ここが有名な「ヴィクトル・ユゴー」の名作「ノートルダムのせむし男」の場所かと大いに感じ入った。そんな感慨にふけっていると、係りの男性が現れ「誰か鐘をついてみたい人は?」と聞いた。今なら「我も、我も」と手を挙げるだろうが、その時は誰も手を挙げず、ぐるりと見渡した係りの男性は、我妻さん=私の奥さんを指差し、「あなたがつけ」と言う。我妻さんが言われるままにつくと世にも妙なる音がパリの空一杯に響きわたった。忘れられない思い出である。因みに、「我妻さん」とは、ある時私が「家のやつ」と言うと「私はやつではない」と返ってきた。以来私は「我妻さん」と言っている。今回はこれで終わる。

2024.12.18

山下敏明

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