第233回 鈴のない熊本と、相撲の話

`04.11月17日寄稿

去る11月9日の、登別の第40回市民文化祭の行事の一つ「登別郷土文化研究会」が開く「郷土史の夕べ」で2時間余の講演をして来た。題して「大供楽しむ玩具の世界とその魅力」。題目を知らせると.問い合わせの電話が来た。「大供って何ですか?」「大供ってのは、子供心に返っ大人のことです」。 続きを読む 第233回 鈴のない熊本と、相撲の話

第234回 地震を案じつつ豪雪の新潟について

`04.12月15日寄稿

今から16年前の初夏道立美術館で、インドの「マハラジャ」展が開かれた。マハラジャとはサンスクリット語で「大王』のこと。つまりはインド各地の土候国の王を指して言う(そうな)。この展覧会、何ともはや、ケバケバしいもので、冠やら衣装やら、首輪やら耳飾りやら、いずれもキンラ.ギンラ、ピカピカ、ジャラジャラと言う感じで、余り感心せなんだ。おまけにすごい人出で押すな押すなの有様。ウンザリして出ようとした出口でわたされたのが、「ミティラー民族画展」のパンフレット、会場は一寸離れた札幌アートプラザ.ミティラーって何だ?。...で行ってみた。 続きを読む 第234回 地震を案じつつ豪雪の新潟について

第238回 横浜事件

`05.4月5日寄稿

「琴は西片町あたりの垣根越しに聞こえるがいと良き、月に弾く人のかげも見まほしく、物がたりめきて、床しかりし」樋口一葉の「あきあはせ 」の一節だ。

次「翌日は約束だから、天長節にもかかわらず、例刻に起きて、学校へいくつもりで、西片町十番地へはいっての3号を調べてみると、妙に細い通りの中程にある。古い家だ」こっちは夏目漱石「三四郎」からだ。 続きを読む 第238回 横浜事件

第240 現代の愚行あれこれ

`05.6月10日寄稿

昔「愚行(ぐこう)の世界史」と言う本があった。「愚行」とは、おろかしい行い、馬鹿げた行為のことだが、当節あちこち眺めていれば「世界史」とまで気張らないでも、「愚行の現代史」位はたちどころに出来るという感じがする。 続きを読む 第240 現代の愚行あれこれ

第244回 今橋映子.理子才媛姉妹

`05.10月17日寄稿

室蘭民報に毎月2回(日曜日)載せている「本の話」第413回(下参照)で、私は学習院女子大学助教授、今橋理子(りこ)の「江戸の花鳥画」研究三部作についてふれた。すると、暫くして、洋書の丸善が出している、古くからある雑誌で、「学鐙(がくとう)」の秋号に、今橋の「江戸の花鳥画の時代(とき)を求めて」なるエッセイが出た。 続きを読む 第244回 今橋映子.理子才媛姉妹