◯月◯日/ 9月13日のニュースだが、イワン・ウイルムットが79歳で死んだと出た。どこかで聞いた名だなと思ってよく読んだら、「クローン羊」を作ったエディンバラ大学の教授だった。 続きを読む 司書独言258回
第450回 コロナ戦争「秘闘」.水俣病と闘う医師.歯車にならないためのレッスン
2023.9.20寄稿
「新型インフルエンザ等対策推進会議」なるものがある。これ、新型コロナウイルス対策などを検討するところだ。 続きを読む 第450回 コロナ戦争「秘闘」.水俣病と闘う医師.歯車にならないためのレッスン
司書独言(257)
◯月◯日/ 新聞の詩の投稿に「たんぱら」なる詩が出ている。小学校時代の通信簿に「怒りっぽい」「ふてくされる」と書かれた人の詩で、9月1日は、関東大震災の日に生まれた子は「短腹(たんぱら)」と言われたとある。この「たんぱら」実は北海道方言、「短気」のことだ。青森、岩手の九戸(くのへ)秋田の平鹿(ひらか)で使うと石垣福男の「北海道方言辞典」にある。
◯月◯日/ 私は自分で、和歌も俳句も川柳もやらぬ無風流な男だが、新聞に投稿があれば、目を通す。そして、いつも感じるのは、それらを楽しむ人達の教養の深さ。和歌も、俳句も言葉に詳しくなければ出来ぬから、多くの言葉を知っているのは当然といえばそうなのだが、それでも感心する。今日も一つあった。
◯月◯日/ 百姓をしていた義父を懐かしむ和歌で小屋にその義父が使った朸(おうこ)が残っていると言う歌だ。この「おうこ」、小さな辞書では無理だ。で、「大辞泉」(小学館)を見ると、「物を担う天秤棒」とあって「古今集」にあるとでる。で、手元にある高田裕彦訳注の「古今和歌集」(角川文庫)にあたる。NO1058に「人恋うることを重荷とになひもてあふこ なきこそわびしかりけり」がある。
◯月◯日/ この下線の「あふこ」が今の「おうこ」で=天秤棒。よって、人恋することを重荷として担い続けながら朸(おうこ)ならぬ(逢う期=あふご)=逢う機会がないことはつらいことよ」つまり、「あふこ=おうこ=天秤棒」と「逢う期=あうご」掛けるで、高田の評は「恋を重荷といい、歌に詠まれない朸(おうこ)を用いた所が俳諧歌らしい」と。
◯月◯日/ 言われりゃそうだが、実際に天秤棒かついで百姓仕事に励んでいた男にはこの「古今集」の世界は想像すらできなかったろうからね。勉強になった。
◯月◯日/ 大谷翔平を「破天荒」と呼ぶメディアが出始めたそうな。これ四字熟語で「破天荒解=はてんこうかい」と表す。「破」は「成し遂げる」「天荒」は「未開、不毛の地」「解」は中国の官吏登用制度の科挙で地方の予備試験に合格し、中央の「本試験を受ける資格を得た者」
◯月◯日/ 唐の時代、「荊州」はこの予備試験合格者の「解」を出すことができなかったので「天荒解」と呼ばれていた。ところが「劉蛻=りゅうぜい」なる男が合格したそれで、人々は「未開の地」を脱したと言う意味で「天荒を破る」と言ったという。「中国古事成語辞典」は上のように説明した後「類句」=「発送表現の似通っている語句」として「未曾有=みぞう」を上げる。
◯月◯日/ この語を「全訳,漢字海」(三省堂)は① 「未だかつてあらず」と読んで、「これまでになかった素晴らしいこと、という賛嘆の語」と説明したあとで、②「かつて一回もなかったさま」と語明する、
◯月◯日/ 一方旺文社の「国語辞典」は「昔から今までに一度もないこと」と説明し、「未曾有の大惨事」の例を上げる。ところで、この3字を「ミゾユウ」と読んだ馬鹿がいた。ご存知あの口を歪めた、イタリアンマフィアのなれの果てみたい麻生だ。無教養通り越してる。こんな醜い男が政治家面をして、これは日本にとって「未曾有の大悲劇」ではないのかね。
◯月◯日/ ここまで書いて、他の仕事にうつってたら、8月9日のニュースに、この「未曾有」のバカが登場した。自民党の副総裁を名乗るこの男、台湾で講演したそうで,言うに事欠いて、「日本、台湾、米国をはじめとした有志国に、非常に強い抑止力を機能させる覚悟が求められている。戦う覚悟だ」と言ったと。そんなに戦争したいなら、先ず、自分と岸田と2人で出て行け。今、日本にも世界にも必要なのは「戦争しない覚悟」だ。
◯月◯日/ 7月の30日のニュースだが、南米はアルゼンチンの話。アルゼンチンは1976年ー83年まで軍事政権が続いた国だが、その時民主主義を求める活動家らは弾劾にさらされ、死者、行方不明者約3万人。この時牢屋に入れられた女性が出産すると、軍政権はその赤ん坊を、子供が欲しい家に有料で売りつけた。その人数約300人。
◯月◯日/ 軍事政権が終わると、子供を奪われた母親たちが我が子を探す運動が始まった。そして今回、133人目の赤ん坊の身元が判明した。赤ん坊を探す人権団体「五月広場の母たち」の発表だ。今46歳になった赤ん坊の母親はクリスティーナ・ナバハスで、当時左翼政党の「労働者革命党」の党員だったはずで、この母親は未だに行方不明。
◯月◯日/ このニュースを読んで思い出したのは、昔、岩波ホールで観た「オフィシャル・ヒストリー」(だったか)=公式な歴史」。こよなく妻を愛し、こよなく我が子を愛する父親が、実は軍事政権の拷問を担う男だった。と言う話だったと記憶する。
◯月◯日/ 作家で脚本家の平岩弓枝が6月9日91歳で没した。私は読んだ事も、見た事もない人だが、デビューの時、東京代々木の八幡宮の神主の娘で、日本女子大国文科卒と知っておやっと、思ったのは記憶している。神主云々は関係ないが、私の長姉が日本女子大英文科卒だったからだ。平岩が没して新聞の文芸欄に「平岩弓枝さん死去」の後、「ありがとう」ございました。なる投稿が出て、どう言うことかと思ったら、彼女に視聴率50%超を誇る「ありがとう」なるドラマがあると知って納得した。DVDで見ることができるドラマをさがしてみよう。
◯月◯日/ 読んだことがないと言えば、林真理子もそうだな。その代わりに林のヌードを見たことがある。ヌードといえばその前に、名前は忘れたが、「忘れられないの、あの人が好きよ」とかの歌手が、ヌード集を出した。その書評に、この歌手は珍しことに「盲乳=めくらぢち」だとあった。初めて聞く言葉で、調べてみると、乳首がとんがっておらず、言うなれば、陥没した(というのも変だが)ように、へこんんだ乳首のことと分かった。そのあと、本屋で立ち見したら、その通りだった。
◯月◯日/ 林なる作家が何の必要あってヌードになったかは知らぬが、見た限りでは「盲乳」でもなかったし、妖艶というわけでもなかった。言うなれば、「ドテッ」とそこに横たわっているな、という感じのもので、北海道でいう,トドの昼寝姿にそっくりだったな。今日本大学で苦労しているみたいだが、気の毒だな。
◯月◯日/ 麻生でおっもい出したが、今年の一月中旬にも馬鹿な発言しをたな。福岡の飯塚市で,自分の後援会の連中に向かって「原子力発電所で死亡事故が起きた例がどれくらいあるか調べてみたが、ゼロだ」と言ったのだ。麻生こそ、東電の社長でも立ち会い人にして、、汚染水で一時間行水でもやらせてみたら、と提案したいね。
◯月◯日/ 図書館で、私のところに来た年配の客が、岸田の事で怒っている。7月に例の統一教会の、ハン・ハクチャとやら言う婆さんが、「岸田をここに呼びつけて、教育を受けさえなさい」と言った事についてで、岸田を呼び捨てにしている。どうして岸田はこれを失礼だと抗議しないのか、と言う訳だ。私も米のTIME誌にさえ、自分のイメージと違うと抗議した男が、何故黙っているのかと思う。
◯月◯日/ ところで、この件でナントカと言うコメンテーターが「あんなのは統一教会のハッタリで強がりだから放っておけばいい」と言ったと教えてくれた人がいる。なんでもそのコメンテーターは羽鳥の番組と昼の誰とかの番組にも出ている若い男で。実によくしゃべる男だと。その男、誰かは知らず、私はこの件「メンツ」などとは思わない。岸田がきちんと抗議しないと、韓国の婆さんの言った事が正しい、となって、統一教会にプラスになってしまう。ここは岸田自らきっちりと婆さんの言う事は正しくないと言うべきだ。因みに、TIME誌が岸田のイメージを戦争の好きな男と、描いたのは正しいと思うがね。
8月15日 敗戦記念日
山下 敏明
第449回 「茶色の朝」「狭山事件」「ポール・ヴァーセンの植物標本」
2023.8.15 (日本敗戦の日)
私はスマホなるものを持っていないので、日常、インターネットの世界とは全く関係を持っていない。ところが,そのインターネットの世界で。「ナチスは良いことをした」と主張するバカ(としか私には思えないが)が増えているそうな。 続きを読む 第449回 「茶色の朝」「狭山事件」「ポール・ヴァーセンの植物標本」
司書独言(256)
◯月◯日/ 北海道新聞に毎日「まなぶんクイズ」と言う(タテ3-5cm ヨコ6cm)ばかりの知識欄が載る。結構知らなかった事が出ていて楽しみにしているが、先日驚いたのは「授業」で使う「黒板」。 続きを読む 司書独言(256)