第224回 買春、売春を考える本

`04.2月24寄稿

今出たばかりの「近代帝国日本のセクシュアリティ1 」なる本を読みにかかっている。

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著者は中村茂樹。明治の政治家達の蓄妾(ちくしょう)問題から始めて、書名通り、近代日本が、帝国主義的植民地政策を押しすすめていく過程で、行った先々、中国やら朝鮮やら、台湾やらで、日本の男達が、現地の女性達に如何なる態度を取ったかを論じ、合わせて、日本にいた外国人と日本の女性との関わり方にも言及し、つまりは、男達の「性」に対する諸々を論難する...と言った趣の、すこぶる真面目な本で説得力満点の感じだ。 続きを読む 第224回 買春、売春を考える本

  1. 中村茂樹.近代帝国日本のセクシュアリティ.明石書店 (2004) []

第225回 「本の話」ができるまで、装丁の本

`04.3月19日寄稿

昭和61年(1986)に室蘭工業大学では、付属図書館を一般市民に開放した。それまでは、卒業して地元の企業に入った者が必要に迫られて、借りに来るのを除いて、普通の人々が図書館入って来ることは絶えてなかったから、これは一応画期的なことであった。 続きを読む 第225回 「本の話」ができるまで、装丁の本

第297回 魔女はなぜ箒に乗るのか

`10.5月30日寄稿

図書館だより「ひまわり」の2010年5月・NO.112号、即ち前号で、「晴読雨読」を担当している久保さんが、魔女のことを書いていて、「ところで、どうして『魔女』は絨毯(じゅうたん)ではなく、箒(ほうき)を跨いで空をとぶのだろうか?山下先生教えて!!」と書いている。 続きを読む 第297回 魔女はなぜ箒に乗るのか

第229回 「第九、喜びの歌」に関するおすすめ本

`04.7月17日

今はどうか知らないが、スターリンが支配していたソビエトは、かって「白樺(ベリョースカ)」なる名前の国営の商店を日本に出していた。池袋のデパートの中にもあったし、銀座にも、新橋にもあった。一度買い物したあとで、こちらが望むと、商品カタログを送ってくるのだったが、私はそれで、ソビエト産のウォッカとワインを、そしてブランディを全銘柄飲んでみたことがある。 続きを読む 第229回 「第九、喜びの歌」に関するおすすめ本