`11.1.15寄稿
松たか子主演の「告白」なるDVDを観た。観たはいいが、その全編をおおう「おぞましさ」にウンザリ。天才を自認する中学生男子が、己の天才を、自分を捨てた母親及び社会に誇示して、もって己の存在感を確かな物とすべく、彼が魯鈍(ろどん=おろかでにぶいこと)と看做すクラスメートの男児を誘って、担任女教師の幼女を殺してみせる。この2人が自分の子供の殺害者だと知った女担任はこの2人の中学男子に、エイズ患者の血液を入れた牛乳(ヨーグルト?)を吞ませ...と筋は進んで行って、結果、女担任は復讐を成し遂げる。 続きを読む 第305回 明治のミステリー小説と当代のミステリー