司書独言(113)ホテル全室に「本の話・続」配置(室蘭プリンスホテル)



















人物だ。この特異な画家については、「本の話」の第139回と「本の話・続」の第271回、それに北海道新聞で毎月第2・第4金曜日に連載の『ふくろう文庫から」の2008年9月26日付けで、と都合3回紹介している。講座の予習として読んでおいてくれると、話す方としては助かる。

○月○日 第22回は、ロシア音楽家・ムソルグスキーの「展覧会の絵」を取上げル。ムソルグスキーについても、「本の話」の第109回で既に触れている。今考えている新機軸は、ムソルグスキーの曲をCDで画の一枚ごとに区切って聴いてもらい、それに沿って展覧会の絵の説明をするつもりだ。

第23回は、魯迅の版画活動を取上げる。魯迅は字の読めぬ人を啓蒙しようとして版画にたよったが、どんな版画を使ったのかを紹介したい。そして、67月の気候のいい時に、魯迅の故郷、中国は淅江省の紹興を訪ねようかと考えている。パック旅行ではない、あくまでも自前のスケジュールのみと考えるが、実現可能か否かはやってみなければわからない。

○月○日 下の記事についてー新年早々、野口社長からのビッグプレゼントで嬉しい限りだ。昨年も野口社長の寄付のおかげで、東時所蔵の「両界曼荼羅」と重文の「弘法大師行状絵巻」の完全版復元を入手出来た。ありがたい。

ホテルの部屋に置いてあるものと言えば、大体レギオンの聖書で、これはクリスチャンならざる身にはウンザリするが、拙著がそうならずに、旅人が一話でも二話でも読んでくれて、旅の一刻が実り合ったとなることを祈るものだ。

スペインで私の泊ったホテルに置いてあったドン・キホーテは省略版とリライト版だったが、それでも読み切るには時間がかかる。その点拙著は一話独立方式だから、どこからでも読めるし、どこで止めてもいいのが利点だ。


司書独言(111)

`10.11月寄稿

○月○日「ふくろう文庫特別展inのぼりべつ」が無事終わった。1週間、会場にに座ってくれた「ふくろう文庫ウオッチャーズ」の面々に感謝する。今回の会場(登別ポスフール)は色々な点で丸井と違うので、大分頭を使った。先ず天井が丸井よりは1m余りも高い。 続きを読む 司書独言(111)

司書独言(82)

`08.6.8寄稿

○月○日 このところ、東京都心の建築現場で人骨が続々と発掘されている由。その人骨、かめに入っていれば武士もしくは金持ちの町人、桶なら庶民だそうな。「江戸はこうして造られた」や「江戸商家と地所」の著者、都市史専門の鈴木理生(まさお)に言わせると、相次ぐ大火で江戸の都市整備が始まると、幕府は寺に郊外への移転を命じ、となると寺側は、墓地を放棄したまま引っ越したし、人間の方も流入人工の増加で定着意識が薄いから、墓や骨を大事にする気もなくて、つまりは遺骨に執着しなかった由

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