第256回 細木数子の社会悪

`07.2月寄稿

世に八卦(はっけ)判断と言うことばがあるが、この八卦をする人を,八卦見、或は八卦置(はっけおき)と言うらしい。そして八卦とは「うらない」即ち、「易」のことで、「易」とは、中国の思想書「易経」の説くところにしたがって、算木さんぎ)と筮竹(ぜいちく)とを使って、吉凶を判断するうらないの方法で、古くから中国で行われた。これが広く民間に伝わったのは,この他に2つある「うらない」の中で、この方法が一番簡単だったからだと言う。

続きを読む 第256回 細木数子の社会悪

第259回 日本美術の流失とフェノロサ

`07.5月寄稿

おいしいワインをみつけたから、とて、貸しておいた本を返しがてら、咲美さんが姿を見せた。そして、本に挟んであった1枚の絵ハガキを私に示して、“これ私の好きなもの”と言う。見ると、平櫛田中(ひらぐしでんちゅう)・1872〜1979)作の「五浦釣人」だ。五浦とは茨城県の海岸で、今岡倉天心の美術館のある所だ。近くには天心の旧宅や、天心が愛した「六角堂」がある。これ、天心が作らせた小さい建物で、断崖の上に建っていて、此処で天心は太平洋を眺めつつ、思案にふけったのだろう.土饅頭型の墓もあったと記憶している。と言う訳で、田中の作品は、釣りを好んだ天心像なのだ。あでやかな咲美さんが、この木彫作品が好きだとは、渋いことよ...と私は好感を持ったが、内心、偶然だと驚いたのは、私が、今回本棚で取り上げようと考えていたテーマが、天心とコンビを組んだフェノロサだったからだ。 続きを読む 第259回 日本美術の流失とフェノロサ

第260回 眉山とポルトガル人モラエス

`07.6月寄稿

我妻さんに誘われて「眉山」を観て来た.宮本信子が出る。この映画、私はまるっきり事前の知識がなくて、と言うことは、まるきり観たいと思っていなくて、それで誘われた時にも「1人で行ってこい」とは言いかねて、映画関係のファイルを出して、今迄映画館に行くたびにもらって来たパンフレットと映画評を出して見たが、どう言う訳か「眉山」関係はゼロで、で、つまり事前の知識は持ちようもなかった訳だ。 続きを読む 第260回 眉山とポルトガル人モラエス

第265回  心霊術・占い・妖怪・幽霊の世界

`07.10月寄稿

大学2年の頃、銀座7丁目(だったと思うが)に「銀巴里」と名乗る喫茶店があって、シャンソンを聞かせていた。今で言うワンドリンクでいくら式の店のはしりみたいな所で、私も一度行ったことがある。確かジュース1杯で¥200だった筈.地下室にあるその店は大して広くはなく、椅子を三日月型に並べた前に出来た僅かなスペースで歌手が歌うのだったが、そのたった1度行ったその店で、私の前に現れたのが丸山明広、今の美輪明広だった。 続きを読む 第265回  心霊術・占い・妖怪・幽霊の世界

第266回 真贋論争 人間・食品・美術品

`07.11寄稿

食用だ、と言うことは我々人間が食う為にいる犬と言うことで、番犬ではない.その中の一種、例の中国産のチャウチャウ、あのチャウチャウには悪いが、今度お出ましの前防衛事務次官と名乗る守屋武昌っての、何がなし、このチャウチャウに似てない?。それも居眠りこいてるチャウチャウもしくは秀才ならざる鈍なチャウチャウの顔してない?。 続きを読む 第266回 真贋論争 人間・食品・美術品