第249回 コレクションと美術館

昨年の2月に、東京都美術館で「ニューヨーク・バーク・コレクション展」なるものが開かれた。観に行きたかったが、そうおいそれとは行けぬので、図録でがまんした、、、、が、それを観、感嘆するよりも殆ど呆れた。と言うのは、これはメアリー・バークと言うアメリカの女性が一代で蒐めたコレクションなのだが、その収集の視野の広さと、蒐められたものの質の高さは言わずもがな、、、、、だが、、、いくらアメリカ人が金持ちだからと言っても、これ程の財力とは一体何だろうと言うことと、財力はともかくとして、これだけの逸品が、まだ売り買いの対象とて国内にあるのか、と言う点に呆れたのである。メアリー夫人は、鉄道やら銀行屋らの実業家の奥さんで、、、、それはそうだろうが、これにかかったお金の総体はおおよそ想像を絶する者であるに違いない。 続きを読む 第249回 コレクションと美術館

第154回 我妻と天心

何年前の何月だったか、ははっきりした月日を覚えていないのだけれど、転んで「アゴ」の骨を折ったことがある。どこでころんだか?と言うと、登別温泉のとある宿の風呂場で、タイルにすべって..と言う訳。「アゴ」と言っても、これがいわゆる「アゴ」でなくて、頭蓋(とうがい)と、顔の部分をつなぐ、耳の所の骨が折れてしまって、ここが折れると言うのは、1500人に1人だか、15,000人に1人だかと医者が言っとった。 続きを読む 第154回 我妻と天心

第290回 オリンピックと政治と差別

アメリカ在住の作家・米谷ふみ子が、アメリカ全国の新聞にはさまれて各戸に配達される「parade」なる小冊子に載った記事を紹介している文章を読んだ。

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