第205回 伊福部昭の音楽と周辺

`02.8月9日寄稿

オスカーワイルド(1854〜1900)は19世紀末英文学を代表する作家だ。詩では「レディング監獄のうた」小説では「ドリアン・グレイの背後」戯曲では「サロメ」.児童文学では「幸福な王子」が有名だ。「サロメ」については」面白い話が或る.“ 貝谷さんが、サロメを180回も踊られたのは、当時進駐軍の兵隊がそれをよろこんだからです。ブラジャーが一度外れたときがああって,大騒ぎして彼らは喜んだのですが,戦前は人前で赤ん坊に乳を飲ませるのは普通だったので,どうしてそんなに騒ぐのかわかりませんでした。”と語るのは,十勝は音更(おとふけ)で育った作曲家の伊福部(いふくべ)昭.釧路出身1914(大正年〜)聞き手は,オスカーワイルド研究家の堀江珠喜

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第206回 韓国の虎はなぜ消えた

`02.8月28日寄稿

「図書館サービスに期待する会」の面々が後押ししてくれる「ふくろう学校」なるものがある。不肖私が「校長」だ.その「ふくろう学校」の公開授業が去る8月25日(日曜日)の夜、新装なった市民会館のリハーサル室で行われた。私は「虎」と題して、2時間を「虎尽し」で押し通したが、その時当然触れたのは、清正の虎退治だ。 続きを読む 第206回 韓国の虎はなぜ消えた

第207回 19世紀ロンドンの殺人本4冊

`02.9月18日寄稿

二昔も前、青森で卒業生(室工大)の婚礼があり、夫婦して出かけた時の話だ。別用があったので、前夜は黒石から山奥にはいった温湯温泉に泊まった。翌朝は一番で出て、黒石から、2輛編成の電車に乗った。見渡す限りの田んぼの中をこぐようにして、電車はゴットンゴットンと行く.退屈だから私は立って運転手の脇に行き進行方向を見ていた。すると前方右手線路の傍らに余り若くはない女が一人うずくまっている。 続きを読む 第207回 19世紀ロンドンの殺人本4冊

第208回 中薗英助の本4冊

`02.10月9日寄稿

1973年8月8日、東京は九段「グランドパレスホテル」に宿泊していた全大中(当時は、韓国新民党所属、現大統領)が何者かによって拉致された。これは、現在では、当時の朴正煕韓国大統領が、KCIAを使って全大中を殺害しようとした殺人未遂事件であって、単純な拉致事件とは異なる...ということが判然としている。しかも、これには、自衛隊の秘密組織(JCIA)も関与していた。 続きを読む 第208回 中薗英助の本4冊