第232回 OED=オックスフォード英語大辞典の誕生の物語 

`04,11月寄稿

大学に入って直ぐに「英国の文化」なる総題の下に、クラス全員が2人宛組んで、いや組まされて、割り当てられたテーマについて、日本語ではなく、英語の文献によってレポートを出す、いや出させられたことがあった。私と角田治子に与えられたのは「英国の紋章」なるテーマだった。今なら森護なるこの分野の専門家がいて、「英国紋章物語1 」「シェイクスピアの紋章学2 」「西洋の紋章をデザイン3 」「西洋紋章夜話4 」「紋章学辞典5 」など、ズラリと並ぶ程に書いてくれている、簡単なテーマと思えるが、当時は森護はまだ出てなかった。いや、こちらが気付いていなかった、かして、この人にたよることはなかった。 続きを読む 第232回 OED=オックスフォード英語大辞典の誕生の物語 

  1. 森護.英国紋章物語.河出書房新社(1996) []
  2. 森護.シェイクスピアの紋章学.大修館書店 (1987) []
  3. 森護.西洋の紋章をデザイン.ダヴィッド社(1982) []
  4. 森護.西洋紋章夜話.大修館書店 (1988) []
  5. 森護.紋章学辞典.大修館書店(1998) []

第227回 ツヴァイクとシュトラウス

`04.6月寄稿

誰もがそう思って呉れないと言うのが甚だ歯がゆい所なのであるが、実は、私は何を隠そう大のロマンチストなのである。ロマンチックどころかロマのチックと言いたい位なもので、“えっ、ロマのチックって何だ?って”これは私の感覚内の話で、ロマンチックより数等濃い状態のロマンチックを指すの。間違っても、ポマードの友達みたいな「チック」だの、何やら気になって仕様がない「チック現象」だのを想像してくれるなかれ。 続きを読む 第227回 ツヴァイクとシュトラウス

第209回 発禁本の価値

`02.12月寄稿

本が好きだと言う人にも色々なタイプがあって、装丁はどうのこうの、と言うウルサ型もいれば、そんなものは関係ないよ、読めさえすればナンデモいいんだ...と言う人まで、千差万別だ。私はそうした両極端ではなくて、例えば単行本と、その廉価版としての文庫本の方を買う。して又、豪華本しかない場合、その装丁及び部数に関係なく、中味が大事とあれば、これは高くても買う。 続きを読む 第209回 発禁本の価値

第241回 古本市と古本屋

`05.8月寄稿

7月16日(土)17日(日)と、2日続けて輪西の市民会館で古本市を開いた。いや古本市が開かれた。開いてくれたのは御存知「図書館サービスに期待するかい」の人達で、これで3度目である。1度目で¥120,000.2度目で¥100,000位の売り上げがあって、これで「近世風俗図譜」全13巻やら「日本の染織」全20巻やら、と合計50冊余の本が「ふくろう文庫」に集まった。

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第183回 「sexしちゃった!」で人を愛し、この世を愛そう! 

`01.8月寄稿

或る時、ナントカ婦人大会で、“これからの人生”てな内容で2時間の講演を頼まれた。つまり、老年に差しかかり、夫婦健在なのもいれば、既に伴侶を失って、と言うのもいる、女ばかりの集会で(婦人大会だもんな)...私は思う所を飾りなく述べ、最後にヴィヴィアン・リーの話をした。 続きを読む 第183回 「sexしちゃった!」で人を愛し、この世を愛そう!