第182回 【修学】旅行と旅の書

`01.7.寄稿

先月頼まれて,苫小牧と室蘭で中学3年生を相手に話しをした.テーマは「修学旅行」.私が北辰中学校3年生の時は、それまで弘前方面に行っていたのが、突然変更になり,釧路方面になった。どうしてだろうと長いこと首をひねってきたが,昨年45年振りの同窓会の折に、あの頃は「朝鮮動乱」で機雷が津軽海峡にまで流れて来ていて,,,その危険をさけるために、陸路だけの旅になったのだ、ときかされて長年の疑問が解けた。 続きを読む 第182回 【修学】旅行と旅の書

第194回 和気清麻呂と道鏡

`02.1.17(木)寄稿

私が昔付き合っていた女の妹の名が雅子だったが、今回話題にしようとする雅子さんは、そんなどこの馬の骨かわからぬ雅子さんではなくて、誰もが知っている

由緒ある雅子さんで、,,,そう、先日無事出産を終えた雅子さん 続きを読む 第194回 和気清麻呂と道鏡

第279回 文字の持つ功徳「代償行為」

`08.11.21寄稿

田母神なる男が、空幕長と言うエライ地位にいた時に,懸賞論文で「我が国が侵略国家だと言うのは濡れ衣だ」と主張して,物議をかもした。この男は既に統合幕僚学校長というエライ地位にいた時に「統幕学校講座」なるものを作って、これは「歴史観、国家観」を講ずるもので,そこで講師を勉めた6人の中5人が明らかになり、その中3人が「新しい歴史教科書をつくる会」のメンバーで、大学教授だったそうな.この会は扶桑出版の中学歴史、公民教科書を主導した会で,会長は八木秀次高崎経済大の助教授だが,副会長は藤岡信勝拓殖大教授.この2人が内部対立を起こして2人共辞任したが、その時の八木の弁は「事実上の解任で,藤岡氏に私が追放された」だった。 続きを読む 第279回 文字の持つ功徳「代償行為」

第293回 加島祥造の「求めない」は諦め

`10.1.3(日)寄稿

私が室工大勤務の頃の話だから、もう14,5年前の事になろうか,福井大学から中国人の留学生が流れて来た.流れて来たとしか思えなかったのは,この男「気功」をやるとの触れ込みで,おまけに墨絵を描く,,,が,,その墨絵たるや、墨をたらして、にじんで広がっていくその様を観る側が、これはを描いているのか、と決めればいいという、まあー一種の連想画とも言うべきもので、私は聞いていて「ロールシャッハーテスト」のインチキ臭ささを連想したものだ。 続きを読む 第293回 加島祥造の「求めない」は諦め

第292回 上手なビジネスは最高のアート・福原一族

`09.12.16寄稿

太田黒元雄(1893〜1979)と言う名前を知っている人は,今どのくらいいるだろう。私より上の年配の人ならば、音楽評論の先駆者たるこの人を覚えている人もいるかも知れない。ロンドン大学中退のこの人は,評論雑誌「音楽と文学」を1916年に刊行して近代音楽の紹介につとめた。私の棚にも,ベッカーの「ベートーベン」やシューリッヒの「モーツアルト」などがある。だが,この人は,実は音楽だけではなく,写真にも手を出していた。属していたのは「写真芸術社」なる団体で,これを設立したのは福原信三(1884〜1948)で,大正10年(1921)のことだった。同人には福原露草(1892〜1946)掛札功(変わった苗字だ)などがいて,月刊誌「写真芸術」を出した.信三と露草は兄弟でこれ,誰あろうか?かの化粧品・資生堂の二代目とその弟なのだ。 続きを読む 第292回 上手なビジネスは最高のアート・福原一族