第156回  おかまとオスカーワイルド

`99.12.24寄稿

先日、気がおけない人達と飲みかつ食べている時に、酔った時の話になって、私はタレント「なべ おさみ」の話をした。なべとは、息子の大学受験をめぐってどうのこうのと言われたあの「なべ」である。話とは・・・「なべ」が或る時、銀座で飲んでいて、はしごをしている間に、とある店で寝込んでしまった。暫くして、「なべ」が目をあけてみると、そこは「ゲイ、バー」で厚化粧をした連中が何人も「なべ」を取り巻いて、上から見おろしている。ハッと気付いて「なべ」が叫んだそうな。「僕はなべだ。おかまじゃないよ。」 続きを読む 第156回  おかまとオスカーワイルド

第152回 江戸の人が登った名山とポンペイエロチカ

`99.10.6寄稿

下図は寛政11年(1799)に、幕府から東蝦夷調査に来た松平忠明の一行に「絵図面師』として参加した谷元旦(げんたん)が描いた下絵を基にして、兄の谷文晁(ぶんちょう)が完成した物で、描かれた山は今の「羊蹄山」(ようていざん)だ。

続きを読む 第152回 江戸の人が登った名山とポンペイエロチカ

第153回 近藤富蔵親子と食物奇談 

`99.10.22(金)寄稿

室蘭に「明日葉の会」なる団体が有る.この上には正式に「室蘭市食生活改善推進協議会」なる名称がついている。読んだ通りの活動をする会である。

「明日葉は」は「あしたば』と読み,今日切り取っても明日は再生している、との意で、セリ科の大型多年草だ。このごろは「生協』や「ホームストア」など、スーパーにも出回っているから,食べた人も多かろう。葉と茎が食用になって香りも悪くない.別名を「ハチジョウソウ」と言うが、これは八丈島の特産的植物なのだ。

続きを読む 第153回 近藤富蔵親子と食物奇談 

第151回 大英博物館と文学談義本

`99.9.17寄稿

私が室工大の図書館にいて,レファレンスワーク(=参考業務)を仕事にしていた時に,コンピューターは使われていなかったから、教官が必要とする文献(国内にない場合は外国まで手を伸ばさねばならぬことが間々あったが)を手に入れるには全て手紙を出さねばならなかった。 続きを読む 第151回 大英博物館と文学談義本

第150回 価値ある翻訳は論文以上

`99.8.31寄稿

「紀要」と言う一般には余なじみのない言葉がある。これは「きょう」と読んで,大学.研究所など刊行する,研究論文を収載した定期刊行物を言う。英語のプロシーティング(proceeding)などはこれに当る。この「紀要」はどの大学でも一応出すには出すのだが、どこでも悩みの種は,これを出す意義が果たしてあるのか、と言う疑問を自ら持っていることである。」 続きを読む 第150回 価値ある翻訳は論文以上