第322回 刺青・俳人・バイオリンの関係本

2012.8月6日寄稿

拙著「本の話」は2004年5月20日の発行だが、出て間もなく、芦別の元高校の先生と言う人から手紙が来た....中には..山歩きでもしようとカルルス温泉に来て「山静館」に泊ったが、生憎の雨で2日間どこにも出られず、退屈しのぎにロビーに出てみたら、「本の話」が置いてあって、「一読.巻おくあたわず...で非常に面白かった」で「貴方(私のこと)と私「(元先生のこと)は同じような年格好だが、はるかに沢山読まれていて、自分は何と怠惰であったことか、と反省...」云々。手紙を読んで数日後、私はカルルスの件の宿に日帰りで行って見た。 続きを読む 第322回 刺青・俳人・バイオリンの関係本

第321回  夏の思い出

2012.7月寄稿

8月だ、夏だ、アイスの季節だ。アイス・キャンディーで必ず思い出すのは。父の戦友で、我々兄弟が「キンニョの小父さん」と呼んでいた溝口さんだった。確か、室蘭駅の助役さんだったと思うが,開運町の国鉄の官舎へ帰る途中,時々我が家へ寄って油を売っていた。「キンニョ」とは、この人「昨日=きのう」という所を「キンニョ」となるからで、なんでも瀬棚の方のナマリだ、と本人は言っていた。 続きを読む 第321回  夏の思い出

第320回「泰山は土壌を譲らず〜」そして「大山鳴動して〜」

2012.6月寄稿

前回は,拙著「本の話」の愛読者と称してから「ふくろう文庫」に、と贈られた「臥雲山荘―水郷の数奇屋ー」なる一書を紹介しつつ,伊予が生んだ蘭学者の話しをしたが,その後来た恵美子女史の手紙の中に「泰山は土壌を譲らず」の言葉が引かれてあって,私はそれで或ることを思い出した。 続きを読む 第320回「泰山は土壌を譲らず〜」そして「大山鳴動して〜」

第055回 焚火の本

`94.7月15日寄稿

私が住んでいる所は、「白鳥台」と言う名の高台にある町です。この台地からは眼下に室蘭港が、海原はるか向こうには,函館の駒ヶ岳が見えます。この港を通称「白鳥湾」と言います。昔は白鳥が沢山いたからです。町の名もこれから来たものです。風光絶佳の所ですが,風が強いのが玉に瑕(きず)です。 続きを読む 第055回 焚火の本

第054回 歴史の常識の否定は時代錯誤

`94.7月1日寄稿

今年は、どういう訳か、私が長いこと関心を払って来た三つの事柄に、時代錯誤とも言える事件が、引き続いておこりました。 続きを読む 第054回 歴史の常識の否定は時代錯誤